【インタビュー】第46回▶野洲ラグビースポーツ少年団(滋賀県)

第46回▶大切なのは「つなぐ」こと。ボールも気持ちもつないでいこう。

ラグネット46回目は、滋賀県野洲市で活動する野洲ラグビースポーツ少年団をご紹介します。1977年に創部され、40年以上の歴史をつないでいます。現在は、幼稚園の年長から小学6年生まで約32名がラグビーを楽しんでいますが、低学年が増えており、今後規模が大きくなっていくのかもしれません。団員は随時募集とのこと。詳細はチームのFacebookなどでご確認ください。今回は代表の岩下数也さん(50歳)、低学年の丹村大地コーチ(21歳)にお話を伺いました。


阪神と巨人に分かれて大きな声出し!

保護者も、コーチも元気に楽しむ


村上 岩下さんのラグビーとの出会いを聞かせていただけますか。

岩下 私は野洲市の隣の守山市に住んでいます。野洲市に希望ヶ丘文化公園という素晴らしい施設があります。私はサッカー少年で、中学2年生の時に希望ヶ丘であったサッカーのイベントに参加しました。そのとき、たまたま隣の競技場で関西大学Aリーグの同志社大学と大阪体育大学の試合をしていたんです。それは同志社大学が関西で71連勝をしていたのを大体大が止める歴史的な試合でした。サッカーの帰り道に異様な雰囲気になっている試合を見て、すごく印象に残っています。

村上 それ、僕、FBで出てました。すごい偶然ですね。

岩下 初めてラグビーを肌で感じた試合です。2歳上の兄が石山高校でラグビーをしていて、近畿大会が希望ヶ丘で行われたので伏見工業高校の試合などを見たのもきっかけでした。八幡工業高校でラグビーを始め、大阪経済大学でもプレーしました。卒業して地元のクラブでプレーしていたのですが、30歳くらいのときに八幡工業のラグビー部OBに誘われて野洲ラグビースポーツ少年団に関わるようになりました。

村上 この少年団は1977年に創立されたそうですね。

岩下 1981年の滋賀県での国民体育大会(2024年から国民スポーツ大会に改称予定)の会場が希望ヶ丘でした。野洲には中学のラグビー部やラグビースクールがなかったので、国体前に野洲中学、野洲北中学にラグビー部が作られ、野洲ラグビースポーツ少年団も立ち上げられました。国体が野洲にラグビーが根付くきっかけだったということです。

村上 丹村さんは、いつから関わっているのですか。

丹村 僕は小学5年生のときにこのラグビー少年団に入って、中学、高校までラグビーを続けました。大学ではラグビー部に入らなかったのですが、夏休みにちょっと覗いてみたら、低学年の人数が多くて嬉しかったです。それと、教える側の人数が足りてないと感じて、ラグビーの楽しさを教えてあげたいなと思いました。

村上 創部当時からチームとして大切にされている理念などありますか。

岩下 「つなぐ」ということが、創部時から受け継がれています。パスをつなぐという意味が大きいのですが、保護者、選手、コーチの心をひとつにつなぐ、丹村のように卒団生が戻ってきやすい環境をつなぐ、そんな意味を込めています。

村上 つなぐことを意識してどんなことをしていますか。

岩下 現在、団員は年長~小学6年生までいるのですが、ランニング、ストレッチ、ショートダッシュなど、約1時間のウォーミングアップは必ず全員でやっています。

村上 チーム独自の練習などはありますか。

岩下 ありますよ(笑)。有名なコーチがおりまして、独特の声の出し方があるんです。元気がないときなどにやるのですが、阪神対巨人でチームを分けて声を出します。「ぜったいぜったいタイガース!」、「ぜったいぜったいジャイアンツ!」という声を出して、どっちが大きいか競うのです。あとは、「セブンボール」といって、グリットの中に7つのボールを置いて、各コーナーに3つ集めたチームが勝ちというのも、これも保護者やコーチも参加してよくやっています。

村上 盛り上がるイベント的なものはありますか。

岩下 一年に一回のイベントとしては、3月に卒団式をやっているのですが、ここ数年は卒団試合として、6年生チームと、お父さん、お母さんチームとがガチで10分ほど戦います。子どもたちがお父さん、お母さんにタックルするんですよ。これが盛り上がるんです。気持ちがつながっているからこそできるイベントだと感じています。


卒団生は各強豪大学で活躍中!

2025年の国民スポーツ大会でさらなる飛躍を


村上 みんなで試合を見に行くようなことはあるのですか。

丹村 僕らが子どもの頃は、滋賀県内でトップリーグの試合があるときは連れて行ってもらっていましたね。

岩下 皇子山で年に1回はありましたね。あと、神戸製鋼さんが、子どもたちにチケットを用意してくださって、花園ラグビー場や神戸のユニバー競技場に行くこともありました。以前は、エスコートキッズで声がかかることもあって、子どもたちも喜んで行っていました。

村上 卒団生でトップリーガーはいらっしゃるのですか。

岩下 もう引退しましたが、トヨタ自動車ヴェルブリッツの八役大治さん(天理高校→専修大学)、豊田自動織機シャトルズの岡崎聖生さん(八幡工業高校→京都産業大学)がいましたね。

村上 八役さんといえば、高校ラグビー大会史上最強のタックラーとも言われていますね。

岩下 YouTubeで紹介されていますよね。八役さんは、滋賀県でトヨタ自動車が合宿したとき、北川俊澄選手、文字隆也選手などを連れて指導をしてくれたことがありました。タックルバッグにサインしてもらったのを今も使っています。

村上 今年の目標としている大会は何ですか。

岩下 ヒーローズカップには毎年出ていますので、今年も高学年の目標です。一度だけ近畿予選を突破して関西大会に出場したことがありますので、まずは近畿予選突破が目標です。

村上 低学年はタグラグビーですが、何か気を付けていることありますか。

丹村 タグラグビーといえど、子どもたちの安全が第一なので、ヘッドキャップをかぶっています。幼い子はとくに頭への影響に気を付けないといけませんので。

村上 野洲市はどんなスポーツが盛んですか。

岩下 サッカー、バスケットボールです。女子も含めてプレーヤーは多いです。滋賀県は、Bリーグの滋賀レイクスターズがありまして、いろんな活動をしていますので、バスケットボールをする子どもが多くなっていると思います。

村上 丹村さんがラグビーを選んだ理由は何ですか。

丹村 友達がやっていたからです。僕は小学4年生までサッカーをしていたのですが、ボールを足で扱うのが難しくて、ちょっと違うなと思っていたら、ラグビーはボールを持って走りますよね。自分に合っていると思いました。

村上 団員を増やすための広報活動はどのようにしていますか。

岩下 昔から地元のスーパーにチラシを置くなどの活動はしています。SNSは丹村を中心に情報をあげています。しかし、一番の広報活動は保護者の皆さんの口コミです。このスクールの活動を理解して賛同していただくようにお話をさせていただいています。卒団生が活躍している高校、大学の資料を作って、ラグビーは人間関係が広がるし、そういうつながりは一生ものですよ、という話はします。現在、卒団生が帝京、法政、同志社、京産、天理の各大学ラグビー部に在籍しています。

村上 今後、どんな子どもたちを育てていきたいですか。

岩下 子どもたちには、ラグビーを通して生涯続くような人間関係を作ってほしいと思っていますし、なんでも前向きに取り組む子どもも育てていきたいです。野洲ラグビースポーツ少年団は2027年で創部50周年になります。何かひとつ結果も残したいですね。2025年には滋賀県で再び国民スポーツ大会があり、会場は希望ヶ丘に決まっています。野洲でのラグビーがさらに発展することを期待したいです。




ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート

1、ラグビースクールの名前

 野洲ラグビースポーツ少年団

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

 チームエンブレムは創部30周年時にチームモットーである

 つなぐ をイメージしデザイン、現在に至る

3、代表者

 岩下 数也

4、住所・連絡先・担当者等入校希望者や問合せ先

 滋賀県守山市二町町122-6   

 岩下 数也 080-4238-1752

 k.iwashita1226@gmail.com

5、活動場所・練習場所

 野洲川河川公園グラウンド 

 〒520-2323滋賀県野洲市三上2224 野洲川河川公園

6、練習場所は天然芝、人工芝、土等

 天然芝

7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 毎週日曜日 9:00-12:00 GW、夏休みあり

8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 年間 12,000円(ユニフォーム管理費 年間 1,000円)
 YASUほほえみクラブ年会費 3,100円(初年度 4,100円)

9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 全32名

10、コーチ人数、指名、経歴等

 コーチ10人(社会人、学生時経験者)、未経験者(保護者コーチ)

11、モットー・大事にしている事・理念

 つなぐ ボールをつなぐ 気持ちをつなぐ

 全団員 保護者 コーチともに気持ちの良いチームを目指す

12、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 楽しむ事

13、歴史・活動実績

 創部 1977年  サントリーカップ 近畿大会出場

 ヒーローズカップ 関西大会出場

14、OB・輩出トップリーガー

 八役大治(トヨタ)岡崎聖生(豊田自動織機)

 帝京大、法政大、同志社大、京産大、天理大他

15、指導方針・教育方針

 挨拶をする 約束を守る

16、合宿・場所・期間・参加年齢等

 合宿 希望が丘文化公園 7月末~8月上旬

 小学1年~6年

17、ラグビー以外の行事

 奉仕活動(グランド清掃)

18、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 可能 現在も柔道 空手 陸上他 数名

19、保護者の活動への参加・サポート

 育友会という組織あり

 団員の体調管理、練習時のサポート 備品等の管理

20、どんなスクールを目指すか(将来像)

 ラグビーを通じて社会貢献できる人材を育てる

21、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 どんなことにも前向きに取り組む事

22、プレースタイル

 つなぐ みんなでトライ

23、交流する他のラグビースクール

 近江八幡 米原 大津 草津 アンツ ブリーズ

24、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 滋賀県ラグビーフットボール協会 滋賀ジュニア

25、自由欄(付け加える事があれば)

 ヒーローズカップ全国大会出場を目標に取り組んでおります




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