オリンピックが終了して一週間11日には日本ラグビー協会も総括記者会見を開催

2013年の「おもてなし」TOKYO開催が決まってからの2020東京オリンピックが2021年8月8日に閉幕して一週間が経過しました。新型コロナウイルス感染拡大は過去最高を記録し、大雨が一週間日本列島を襲っています。オリンピックが始まる前から開催反対の声が大きく、開催中は日本の獲得メダル数が過去最高で盛り上がり、今はもうオリンピックがメディアで取り上げられる事も少なくなりました。新型コロナウイルス感染拡大による開催反対、金メダル候補者の相次ぐ予選敗退、新種目での若い選手の活躍、ソフトボール、野球の優勝、女子バスケットボールの予想外の躍進など、話題に事欠かないオリンピックでした。また、開催前から起こったジェンダー問題、開催中の人種差別抗議アピールなどスポーツ以外の問題も喚起された大会でした。閉幕後、IOCは試合前の選手の政治的行動を許す判断を下しました。オリンピックの商業化やプロ選手の出場などと並ぶ新しい流れを作った大会だったかもしれません。
日本ラグビー協会は8月11日にオリンピック総括記者会見を開催し、本城和彦ディレクターと岩渕健輔ヘッドコーチ、ハレ・マキリヘッドコーチの3人の退任を発表しました。男女12チームが参加したラグビー7人制で、男子が11位、女子が最下位と言う結果は野球、サッカーなど人気スポーツと比べて淋しいと言わざるを得ません。フェンシングの金メダルは報奨金1億円が選手の所属会社から出たと言う事も含め、スポーツを選ぶ子どもたちへのインパクトを与えました。オリンピックは子どもたちが、どのスポーツを選ぶかのスポーツの見本市でもあります。男子は前回オリンピックでは4位、それ以上の成績をと言う掛け声はありましたが、HCが協会の専務理事を兼務する難しさ、開催の1年延長でスーパーカー(福岡堅樹、松島幸太朗)不足など様々な理由はありましたが、子どもたちへのアピールは他のスポーツに及ばなかったと思います。松井千士キャプテンの孤軍奮闘、もう1台、2台、スーパーカーが欲しかった。女子バスケットボールのトム・ホーバス監督が就任時に金メダルを目指すと言った時には笑いが起ったと言います、しかし毎日金メダルを目指すと言い続け、決勝まで進みました。女子ラグビーも金メダルを目指せば決勝に進出できるのか?女子ラグビーの競技人口は約5000人、女子バスケットは約21万人、やはり競技人口はラグビーの喫緊の課題と思われます。幸いにも2015年、2019年のワールドカップの日本代表の活躍の影響でラグビースクール生の人数は大きく増えています。神奈川県ラグビー協会の角田誠書記長は2019年のワールドカップ開催前からラグビースクールは必ずスクール生が増えるから、コーチ人数などの体制を整えて欲しいと、スクール生が増える事を予測していました。スクール生が増える現象は日本代表の躍進は言うまでもありませんが、ワールドカップ開催直前に放映されたテレビドラマ「ノーサイドゲーム」がラグビーに関心のなかった女性にラグビーを知ってもらう機会を作り興味を持ってもらえたからだと思います。ラグビースクール生は増えています、土壌は出来て来ています。課題としては中学生でのラグビーの取り組みの難しさ、女子選手を増やす事になります。中学生問題において、ラグビースクールでは6年生が小学校卒業と同時にラグビースクールも卒業させるスクールが多い中、中学生になってもそのままラグビースクールに受け入れたり、ラグビースクールが数チーム集まって新しい中学生のラグビースクールを設立させたりして対応を始めています。女子選手を増やすためには女性コーチを増やそうと言う活動が始まりました。新リーグ「ジャパンラグビーリーグワン」理事の稲沢裕子さんや、「スポーツを止めるな」代表理事の野澤武史さん、「ヒーローズカップ」副実行委員長の菊谷崇さんたちと相談を始めようと思っています。オリンピック東京大会は終わりましたが、2023年にはワールドカップフランス大会が、2024年にはオリンピックパリ大会が開催です。ラグビースクール関係者の皆さん、より多くのラグビーキッズを育てて行きましょう。

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