ラグビーキッズ特派員報告「ヒーローズカップ関東大会」

第15回ヒーローズカップ関東大会。60チームの参加で行われている1stステージはこの日が3会場目。11月23日(祝)神奈川県の相模原ギオンフィールドで行われました。11月23日というのは晴れの特異日。過去の記録から83%晴れというにもかかわらず、この日は朝から雨。昼頃には強くなり、試合後寒さに肩をすくめてチームテントに戻る子供たちにはつらい一日となりました。そんな中、試合は熱戦が繰り広げられました。11チームが3プールに分かれ、リーグ戦での結果、1位と2位が抽選後対戦。勝者が2ndステージに進出します。

まず、Aプールは安定したディフェンスを見せた川崎市RSが1位に。逗子葉山RS、かえでRS、小田原RSをいずれも零封という、安定した試合運びでした。かえではBKに走力のあるメンバーで展開を図りましたが、0-10の惜しい敗戦でした。小田原対逗子葉山は逗子葉山が先制するも小田原が追い上げ10-10の引き分け。2位にはその両チームを下したかえでが入りました。

Bプールは横展開と縦攻撃をうまく状況に応じて使っていた市川ラグビー少年団りとるキングが1位に。3試合を零封しています。集散も早く、ブレイクダウンで先手を取っていました。白と緑の縞ジャージが躍動しました。甲府市RS・都留RS合同も市川相手に前半は健闘しましたが、後半突き放されてしまいました。2位にはその甲府都留、麻生RSを1トライに抑えた相模原RSが入りました。麻生もFWの圧力は見ごたえがありました。

Cプールは3チーム。西東京RSとグリーンクラブRSは激戦。キックオフから西東京が先制のトライをあげるも、グリーンも押し込んでトライし同点に。西東京は好キックからBKがトライし、差をつけるとうまいつなぎで3本目のトライ。前半を15-5で折り返す。グリーンも頑張って後半1トライ返すも15-10で西東京が1位に。2位にはグリーン。裾野RSは今回得点をあげることができませんでしたが来年に期待します。

午前のプール戦が終わったところで、午後は抽選と少しの休憩のあと交流戦が予定されていましたが、強くなった雨と寒さを考え、チーム代表者、運営委員、実行委員が協議の結果、交流戦は中止、2ndステージ決定戦も繰り上げて実施されることになりました。
さて、2ndステージ決定戦は各プール1位2位による抽選の結果、なんとプール戦で戦った同じ相手と再選することになりました。いずれのチームも驚いたことでしょう。
1戦目は川崎市対かえで。キックオフからかえでが攻め込むも川崎市がつないでトライ。しかしかえでもスクラムからBKがダミーランを入れてのサインプレーで同点。さらにBKがスクラムから逆転トライ。グラウンドに上がる水しぶき。川崎市も左ラックからサイドを突いて同点。そのあと相手ミスからBKがGライン手前からスライディングトライし逆転。最後はハーフが見事なステップでトライし突き放しました。20-10で川崎市が2ndステージに進出します。

2戦目3戦目は同時進行。雨も強くなりましたが、いずれも目の離せぬ熱戦。西東京対グリーンは西東京が大きく展開し先制。続いてBKの快走でトライし10-0。予選プールの結果通りかと思いきや、ここからグリーンの大逆襲。G前から走りこんで1本返すと、さらに同点トライ。追い上げた形になって後半を迎えると開始早々、押し込んでトライし逆転。最後も左隅にトライしダメを押しました。プール戦でも接戦でしたが2度目はグリーンが勝利し、2ndステージに進出します。
市川対相模原も好ゲーム。一進一退していた試合に中盤になって相模原が連続トライ。市川も前半終盤にG前まで行きノッコンでチャンスが終わったかと思われたがその次のプレーでトライし10-5と相模原リードで後半を迎えました。どうなるかと思われた後半ですが相模原が連続トライしてリード。市川もG前の連続攻撃でトライするもここまで。20-10で相模原がプール戦のリベンジを果たし、2ndステージに進出を決めました。相模原は予選プールでは0-20の完敗からよくぞ勝利したと思います。勝因はタックルただ一つ。予選プールで止められなかった市川の力強い突進をしっかり止めたことです。

また、雨のためかキックを使うチームがよく見られました。精度の高いキックは有効な攻撃手段ですが、カウンターアタックに備え、ディフェンス技術も併せて向上していきましょう。
結果、川崎市、相模原、グリーンの3チームが12月18日の関東2ndステージに向かいます。場所は同じ相模原ギオンフィールド。決勝大会目指して頑張ってください!
蛇足になりますが、倉庫に強力大型熱風ストーブがおかれ、終始子どもたちが集まっていました。束の間ですが暖かい時間を与えてくれて感謝。

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