寒風吹きすさぶ会場よりラグビーキッズ特派員だより

第14回ヒーローズカップ関東大会2ndステージは極寒、強風の中、埼玉県の大宮けんぽグラウンドで行われました。折からの寒波でグラウンドが使用できるかという状況の中、スタッフのご苦労は大変なものでした。強風でテントもたたまざるを得ず、キックオフのボールも5m届かないケースも多々見られました。そのような状況でしたが選手は元気いっぱいプレーしてくれました。大会は1プールに1stステージを勝ち抜いた3チームがリーグ戦を行い、5プールのそれぞれ1位チームが決勝大会に進出します。
1プールは京葉RFCが得失点+115という圧倒的な強さで柏RSと伊勢崎RSを一蹴しました。京葉はスピード、パワーにあふれ特にBKに回ったときの決定力は群を抜いていました。FWの集散も早く相手ボールもカウンターラックにしてどんどん得点を重ねていました。決勝大会でも期待したいものです。2プールは決勝大会常連の世田谷区RSと鎌倉RSという注目の一戦となりました。世田谷区が先制するも、鎌倉が追い付くという展開で15-5と世田谷区がリードし、きまりかと思われましたが鎌倉が粘って15-15の同点に。「引き分けになれば得失点差で、、、。」と考え始めたところ世田谷区が最後にトライをあげ勝敗が決しました。両チームともよくつないでよくタックルした好試合でした。世田谷区はその後武蔵野RSにも勝って決勝大会進出を決めました。3プールは関東の強豪と言われる3チームの戦いとなりました。接戦が予想された横浜RS対藤沢RSは開始早々から横浜が得点を重ね25-0で完封。藤沢もアタックを見せますが横浜のディフェンスは崩せず涙をのみました。続く横浜対江東RSの戦いはハイレベル。両チームともパワー、パスワーク、ディフェンスのいずれをとっても決勝大会でも上位に来るレベルでした。前半を終えて0-0という緊迫した試合に。後半に入り江東が先取。勢いづきますが横浜も粘って同点に。どうなるかと思われた終了間際こぼれたボールを江東が判断よく拾ってトライへ。接戦にピリオドを打ちました。江東は続く藤沢にも勝利し決勝大会出場を決めました。4プールは混戦が予想されました。杉並少年RS対葛飾RSの戦いは葛飾が開始早々攻め込みますがそのピンチを脱すると杉並はBKに展開して得点を重ね20-0と一方的と言っていい点数差に。しかし、後半に入ると状況は一転。葛飾が連続トライで10-20と追い上げ、1トライ返されますがその後も2トライし、20-25と迫ります。しかし最後のキックはタッチに出てしまいノーサイド。杉並が勝利しました。杉並は続く常総Jr.RFC戦も開始からエンジン全開。50-5で退け、うれしい決勝大会進出を決めました。5プールはリーグ戦の3試合のうち2試合が引き分けというまれにみる戦いとなりました。水戸市RS対しながわB-RCの対戦はつなぐしながわに水戸市のタックルが対抗。前半は水戸が5-0として折り返しました。後半に入りしながわもゴール前のスクラムからトライで同点に。水戸市も連続攻撃でリードするもしながわも自陣からつないで再び同点。再度、水戸市が得点しますが、タイムアップのチャイム後、しながわが同点とし引き分けに。熱戦でした。浦和RS対水戸市は二戦目となった水戸市に疲れが見えたか浦和の大型選手に懸命のタックルが押し込まれ、35-15で浦和が勝利。最終戦は浦和が勝つか引き分け、しながわは勝つことが決勝大会へ進出できる条件となりました。試合は開始から浦和の10フェーズを超える連続攻撃で先制するもしながわがすぐに同点に。その後一進一退の攻防が続き緊迫した状況が続きましたが浦和がトライで15-10となり時間はあと1分。あきらめないしながわは右タッチライン際の快走で同点のノーサイド。瞬間、この結果がどうなるのか両チームの選手はわからず、時間が止まったように動きがなくなり、表情も消え、ゆっくりした足取りであいさつに並んだ光景は心に染み入りました。浦和が1勝1分け、しながわは2分けという結果で浦和が決勝大会への切符を手に入れました。しながわはコンタクト時に何とか継続しようと精一杯手を伸ばして相手から離れたところにボールキープするプレーが印象的でした。
決勝大会には京葉RFC、世田谷区RS、江東RC、杉並少年RS、浦和RSの5チームが臨みます。


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