ステッパーNara Hideコラム〜ジュニア世代への指導ポイント③

第3回 ステップレッスンでよく聞く悩み

ステップレッスンを2015年から約6年続けて、多くの選手達とかかわることができました。
マンツーマンレッスンでは、より進化したい選手や悩みがあり、それを解決したいパターンがあります。今回はその悩みについて書いていきたいと思います。
僕のレッスンは小学4年生以上が対象になるのですが、ジュニア世代にて、よく聞く悩みの多くは実は保護者の方からです。
 
その悩みのひとつは中学年までは抜けてトライが取れていたけども、高学年になり、抜けることができなくなって。。。というものです。
 
心配になるのは当然ですよね。これまで結果が出てきたのが、出なくなってしまうのですから。そのパターンの選手の多くが、足が比較的速く、ボールをもったらだいたい抜いてきた子です。
 
これはあるあるのパターンで、原因は高学年になり、DFがより組織的になってきてるからです。
中学年ぐらいまではDFはバラバラで、個々の選手がそれぞれで捕まえに来るため、ギャップができやすく、スピードで2~4人をスルスルっと抜くことができるようです。またボールに群がるパターンもあるため、パスでボールをもらった時にはすでに目の前に大きなギャップ、スペースができています。
しかし、高学年になると、揃えてあがってくるようになり、ギャップがすくない状態になり、スピードだけだと抜けなくなるのです。それでも抜け切れる選手もいますが、それは稀なパターンだと思います。
またパスでボールが回ってきても、パススキルよりもDFの上りの方が上回るため、ボールを持った時にはDFとの間合いが詰められており、捕まってしまいます。
結果チームとしてはパスよりも前へ前へボールもったら突き進むパターンが増えてしまう問題が・・・これは話がそれてしまうので割愛します。。。
 
レッスンではお子さんが「最近捕まるようになり、ダメなんです。なのでステップを覚えてほしいんです。」とオーダーをいただくのですが、
上記の理由があるので、決してお子さんが「ダメ」になったわけではないということ。をまずは知っていただきたいなと。代わりに進化するタイミングが来たと思っていただけたら嬉しいです。
 
上記の解決にはスピードだけではなく、ステップで相手をずらすスキルはもちろんですが、「パススキル」がキーポイントとなります。
パスの選択肢をもつことで自分のランとステップが生きていくのです。
このパスについては次回書いていきたいと思います。

関連記事