【インタビュー】第41回▶逗子葉山ラグビースクール(神奈川県)

第41回▶ラグビーは一人ひとりの 「個性」が輝くスポーツ

41回目のラグネットは、神奈川県逗子市で活動する逗子葉山ラグビースクールをご紹介します。エンブレムは、逗子市の木である「つばき」と、葉山町の花「つつじ」が象られています。創部は2011年。ラグビーを通して社会貢献できるような団体を作ろうと立ち上げられたそうです。どんなスクールなのでしょうか。今回は、小学校教諭であり、同スクールの校長を務める橋本信介さん(43歳)にお話を伺いました。


保護者の皆さんも一緒に活動を体験

アットホームな雰囲気が魅力


村上 橋本さんとラグビーの出会いを教えてください。

橋本 私はラグビー未経験でラグビーのことはよく知らなかったのですが、2012年に幼稚園生の息子が逗子葉山ラグビースクールに入ることになったんです。一緒の幼稚園に通っている保護者の方から誘っていただいたのがきっかけでした。

村上 初めてラグビーというスポーツに関わったときの感想を聞かせてください。

橋本 私もテニスやサッカーなどさまざまなスポーツを経験してきましたが、ラグビーは他とはまったく違いました。ボールを「つなぐ」という意識が他のスポーツよりも強 いと感じました。幼稚園生でもチームのためにプレーし、ひとつのボールをみんなで運んで トライまで行く姿に感銘を受けたのです。大きい子、小さい子、足が速い子など、それぞれの 特性を生かしたエリアがラグビーには存在しますよね。それが一つになって勝利に向かうと ころに魅力を感じました。 

村上 そこからラグビーにハマったのですね。

橋本 そうです。私は小学校の教員をしていますが、ラグビーワールドカップ2019組織委員会の委託を受け、ラグビーの教育推進セミナーをラグビーワールドカップの試合が開催される場所で行いました。今年の7月13日、14日には、ラグビーワールドカップ2019組織委員会事務総長特別補佐だった徳増浩司さんとラグビー普及活動を茅ケ崎で行いました。

https://pando.life/akids/admin/article/detail/64800 

村上 短期間でそこまで深く関わるようになったのはすごいですね。

橋本 うちのコーチの同級生でサントリーサンゴリアスのドクターである高澤祐治先生を中心にサントリーの選手とのつながりができました。元日本代表の真壁伸弥さんに指導に来てもらったこともあります。

村上 逗子葉山ラグビースクールの特徴的な活動はありますか。

橋本 立ち上げて10年ほどのスクールですが、地域活性化の一つとして、たくさんの方々にラグビーを知っていただきたいと思っています。神奈川県のラグビースクールの中ではこじんまりとしていますので、保護者の皆さんも一緒に活動、交流できるのが、他のスクールと違うところかと思います。コロナ禍でできないことが多くなりましたが、お花見などのイベントも大事にしてきました。

村上 現在の生徒数は130名ということですが、増えているようですね。

橋本 私が関わり始めたときは、30名~40名くらいで、6年生は1人でした。そんなときは、他のスクールと合同で試合をしていました。それが、2019年の日本代表の活躍によって、60名ほど増えました。さまざまな地域からいらっしゃっていますので、小さな規模で充実した指導が受けられるというのも増えた要因だと思います。スクール生の増加とともに、ラグビー経験者のお父さんが増えたのも大きかったです。早稲田大、慶應義塾大、桐蔭学園高校、東福岡高校のラグビー部OBもいて、コーチ陣は40名を超えました。

村上 神奈川県大会などで好成績を残されていますね。

橋本 昨年の6年生は個々の能力が高ったです。また、BK、FW、フィジカルコーチ、フィットネスのコーチもいますので、役割分担した強化が生きた面もあります。ただ、常に優勝を狙うということではなく、全員が試合でプレーできるように考えていますし、その学年の実情に合わせた結果を残していくことが第一だと思います。


天然芝の良い環境で練習

ビーチラグビーによる普及活動も


村上 人間形成も大切にされているようですね。

橋本 親しき中にも礼儀ありで、コーチに対する返事や挨拶、グラウンドに入るときの礼などは全学年で統一して進めています。練習の前にはコーチでミーティングをして、軸をブラさないように意思統一を図っています。

村上 練習場の「池子の森自然公園は天然芝で、良い環境のようですね。

橋本 池子の森の陸上競技場、野球場の外野部分を使って練習しています。近隣のスクールと一緒に練習することもありますが、環境の良さは絶賛されます。

村上 よく交流しているスクールはありますか。

橋本 鎌倉ラグビースクール、藤沢ラグビースクールは、よく交流しています。最近も池子の森の陸上競技場で、この3スクールの交流戦をしました。コロナ禍では、試合数、試合時間の制限も必要ですし、午前午後にメンバーを入れ替える時間もできるだけ短くして、新たな生活様式に基づいた交流戦の在り方をそれぞれのスクールにご理解いただいて進めています。

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村上 ホームページの橋本校長のコメントに、「ONE for ALL, ALL for ONEの精神を子どもたちと共有するために! 」と題して、助け合いや、チームで努力することなど社会に通じる大切な精神面についても書かれていますね。

橋本 私が息子を通して感銘を受けたラグビーの醍醐味を表現しました。今年からの新しい試みで、ビーチラグビーの体験教室も開催しています。担当者を決めてSNSで発信し、ラグビーへの敷居を低くする活動です。逗子海岸の砂浜で不定期ですが、土曜日にSNSを使って広報すると、20名以上の方が参加してくれます。保護者もいるし、外国の方もいます。ビーチでラグビーを通した交流をするわけです。Tシャツも作りました。

村上 小学校の先生として、小学生世代でラグビーをすることは、子どもたちにどんな影響があると感じていますか。

橋本 小学生の段階でのラグビーは、男女の差がありません。サッカー、バレーボールなどもカリキュラムの中でやっていて、それらを経験した者として言わせていただくのですが、ラグビーの特性は小学校のカリキュラムにものすごく合っていると思います。男女差がない。テクニカルの差が出ない。ルールが簡単。いろいろ良い面があります。タグラグビーであれば、1年生から6年生まで男女に関係なく、トライという目標に向かって協力しながら活動できます。ボールを持って走って、タグを取られると次の選手にボールを渡す。誰にでもトライするチャンスがあるのは他の競技と違う特性です。私の小学校でもタグラグビーをしています。神奈川県では専門のコーチが学校に来てタグラグビーの指導もしてくれます。

村上 今後の目標などありますか。

橋本 卒業したスクール生がいつか戻ってきてくれる環境を維持したいと思っています。また、昨シーズンは、逗子葉山ラグビースクールとして、6年生が初めて単独でヒーローズカップなどの大会に出場できた記念の学年でした。これまで、逗子葉山ラグビースクールは6年生まででしたが、今年からジュニアの部を作りました。中学生には女子もいて、いま籍をうちに置きながら県選抜などに行っています。これからは、小学生みんなが中学部を目指すことになります。スクール生は随時募集中です。幼児、小学校低学年(U-8)はタグラグビーですので、コンタクト(タックル)プレーはありません。小さなお子様も楽しめます。体験レッスンはいつでも受け付けています。スケジュールを確認の上、運動のできる服装でお越しください。



ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート

1、ラグビースクールの名前

 逗子葉山ラグビースクール

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

3、代表者

 橋本信介

、スクール問い合わせ先

 https://www.zushihayama-rugby.com/%E3%81%8A%E5%95%8F%E5%90%88%E3%81%9B/

5、活動場所・練習場所

 池子の森自然公園 野球場 陸上競技場

 https://www.zushihayama-rugby.com/%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%A0%B4%E6%89%80/

 練習場所は天然芝、土等

6、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 9時から13時

 https://www.zushihayama-rugby.com/%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB/

7、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 https://www.zushihayama-rugby.com/%E5%85%A5%E6%A0%A1%E6%A1%88%E5%86%85/

8、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 130名 女子10名 

9、コーチ人数、指名、経歴等

 23名 

10、モットー・大事にしている事・理念

 スクールの主旨は、あくまでラグビーフットボールの競技技術を教えることは主眼ではなく、ラグビーフットボールという スポーツを通じて、子どもたちの心身の健全な育成と協調性の発達を図ることにあります。

スクールの歴史はまだまだ浅いですが、ラグビーフットボールというスポーツを通じて、次世代を担う人材を育て、地域の 活性化に貢献できれば、という思いで活動しています。

11、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 少人数のスクールですのでR Sの選手みんなが試合に参加できる環境が整っています。

 練習環境が、天然芝です。いつも、充実した環境で練習を実施しています。

12、歴史・活動実績

 2019年度大会成績

 ◆ミニラグビー神奈川県大会ブロック

  4年生の部:優勝

  5年生の部:優勝

 2018年度大会成績

 ◆ミニラグビー神奈川県大会ブロック

  3年生の部:優勝

  4年生の部:優勝

 ◆鎌倉ビーチラグビー大会

  3年生の部:準優勝

  4年生の部:優勝 

  ◆湘南カップ 

  幼児の部:優勝 

  1年生の部:優勝

 ◆厚木新春タグラグビー大会

  チャレンジの部プレトーナメント

  1年生の部:優勝

 ◆神奈川県小学生セブンス大会

  4年生の部:優勝

13、指導方針・教育方針

 基本方針

  生徒はもちろん保護者にもラグビーの楽しさを理解してもらう。

  生徒の楽しみ・意志・成長を最優先する。

 指導方針

  ラグビーを楽しみ、ラグビーを通じていい仲間をつくる。

  集団行動の中で、規律ある行動を学ぶ。

  練習・試合の中で、判断力・集中力・創造力・忍耐力をつける。

  フェアプレイの精神、感謝・思いやりの気持ちを持つ。

  あいさつをしっかりできるようにする。

  体調を整えることなど、日々の生活の大切さを考える。

14、合宿・場所・期間・参加年齢等

 今の所未定です。

15、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 可能。不明です。

16、保護者の活動への参加・サポート

 ご同行いただく保護者の方も、お子様と一緒に参加いただけるよう、軽い運動のできる服装でお越しくださることをお勧めします。(特に低学年以下)

17、どんなスクールを目指すか(将来像)

 ◆目的:ラグビーフットボールを通じて、子どもたちの心身の健全な育成と協調性の発達を図り、次世代を担う人材を育て、地域の活性化に貢献すること

18、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 ◆目的:ラグビーフットボールを通じて、子どもたちの心身の健全な育成と協調性の発達を図り、次世代を担う人材を育て、地域の活性化に貢献すること

19、プレースタイル

 学年で異なっているので、特にありません。

20、交流する他のラグビースクール

 鎌倉 藤沢 茅ヶ崎 

21、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 サントリー



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