【インタビュー】第38回▶四日市ジュニアラグビーフットボールクラブ(三重県)

第38回▶一生懸命楽しむことを大切に、失敗を恐れずチャレンジ

ラグネット第38回目は、三重県の四日市市で活動する四日市ジュニアラグビーフットボールクラブをご紹介します。高校ラグビー界の強豪チームのひとつである三重県立朝明高校の天然芝グラウンドがメインの活動場所。ウィークデーの夜は、四日市市中央緑地でナイター練習もあります。充実した環境でラグビーに親しむこのクラブの特徴について、三重県ラグビー協会の理事で、普及育成委委員長でもある山田洋校長(57歳)にお話を伺いました。


*村上晃一の「ラグネット」インタビュー

仲間のためなら大きな力が出せる

そのことを、多くの人に伝えたい

村上 山田さんのラグビー経験について聞かせてください。

山田 四日市西高校でラグビーを始めました。私は中学まで柔道をしていまして、高校でも続けようと思っていたのですが柔道部がなかったんです。たまたま中学の柔道部の先輩がラグビー部に入っていて声をかけられたのがきっかけです。当時の三重県でのラグビーは高校から始める人がほとんどでした。それもラグビーをやってみようと思った一つの理由です。球技とチームスポーツというところが新鮮でした。すぐにその面白さに取りつかれました。

村上 高校卒業後も続けられたのですね。

山田 大学でもやりましたし、社会人は四日市クラブというチームでプレーしました。そのクラブでも一緒にやっていた先輩が、ラグビースクールを立ち上げるということで私も手伝うことになりました。

村上 それが、1996年に設立された北勢(ほくせい)ラグビースクールですね。

山田 そうです。翌年に四日市ジュニアラグビーフットボールクラブに改称して活動を続けています。当時は四日市クラブを母体にしたチームだったので、連動した形で運営したいということもあったのです。

村上 現在は約95名の生徒数とのことですが、当時はどれくらいだったのですか。

山田 最初は十数名で、一番少ない時は幼児から中学生までで8名ほど。どうやって活動を続けて行こうかという考え込む時期もありました。

村上 それでも活動を続けたモチベーションはなんだったのですか。

山田 私は偶然に近い形でラグビーを始めましたが、人間形成の上で大きな影響を受けました。本当の感動を得ることができたし、その感動を分かち合える仲間に恵まれました。自分が責任を果たすことの大切さも学びました。チームのため、仲間のためなら大きな力が出せるということも、身をもって体験しました。それを多くの人に伝えたいと思ったし、ラグビーへの恩返しという気持ちもありました。

村上 生徒数が増えてきたのはいつ頃ですか。

山田 じわじわと増えています。2015年、2019年のラグビーワールドカップでは大きく増えましたね。

村上 大会後、ラグビーに対する一般の人たちからの見方に変化を感じましたか。

山田 ラグビーに対する好感度が上がった気がします。以前は、ラグビーはごっつい人たちがやっている乱暴なスポーツというイメージを持っている人がいたと思います。それが、日本代表選手をはじめとする選手たちの立ち居振る舞いを見て、ラグビーというスポーツと、ラグビーに関わる人へのイメージが良くなったと思います。


指導者は子どもたちの将来に責任を持ち、

今のことだけを見ないようにしなくてはいけない


村上 どんなことに気を付けて指導されていますか。

山田 一生懸命楽しむことを大切にしています。全力を尽くし、失敗を恐れずにチャレンジすることが楽しいのだということを伝え、笑顔の絶えないような練習を心がけています。基礎的なスキルなどについては急がずやっています。コンタクトプレーについても、足の運び、姿勢の取り方から時間をかけて指導し、段階的に強度を上げるようにしています。

村上 ラグビーによって子どもたちが変わっていく様子で何か印象的なことはありますか。

山田 言葉は悪いですが、横着で、じっとしてない子がいました。この子は将来どうなってしまうのだろうと心配になるほどでした。でも、よく見ていると、年下の子や気の弱そうな子に対して面倒見が良かったりする。そういうところに指導者が気付いてほめると人間的に成長していきます。いまでは立派な青年ですよ。そういうことはよくありますね。

村上 チャンピオンシップ大会にも出場されると思います。勝つことだけに偏らないように、どのように教えているのですか。

山田 全員が試合に出るのが当たり前ということを意識づけることです。ターゲットとなる試合については中心メンバーの出場時間が長くなることはありますが、全員で試合に臨む姿勢は伝えています。子どもたちはこれからもずっとラグビーに関わっていく。我々はその子たちの人生の小学生、中学生時代を一時的に預かっているのです。その子の将来に責任をもち、今だけのことを見ないように教えないといけません。私も気を付けていますし、コーチともそういう話をしていますね。

村上 四日市ジュニアを卒業し、高校、大学でも活躍している選手が多いようですね。

山田 高校でラグビー部があって、続けなかった子はあまりいないですね。大学は、早稲田大、関東学院大、日体大、流通経済大、大阪体育大、京産大、立命館大などに行っています。ラグビーを好きになって卒業してくれたということですから嬉しいです。

村上 いま三重県の小学生のラグビー人口はどれくらいですか。

山田 6つのラグビースクールがありますが、そのうちの3スクールは100名以上の生徒数です。概算で500名~600名、県大会のエントリーチーム数も右肩上がりで増えています。低学年、中学年、高学年の3グレードで組み合わせを作るのですが、数が多くなってだんだん難しくなってきました。

村上 四日市ジュニアはウィークデーの木曜日にも練習をしていますよね。

山田 小学3年生から中学生までは木曜のナイター練習があります。四日市市が新しく人工芝グラウンドを作って、ナイターができるようになったことと、市街地にあるので、夕食後、集まりやすいということで実施することにしました。ナイターを始めて10年ほどになりますね。

村上 子どもたちにどんなことを伝えていきたいですか。

山田 私はラグビーに関わったことで充実した人生を送らせてもらっています。こういう思いを子どもたちにも感じてほしいです。そして、私自身もまだまだ学びたいし、成長する余地があると思っています。私は才能に恵まれた選手ではなかったのですが、コーチを始めた頃に、大西鐵之祐さんの本を読みました。そこに「コーチに必要な資質は、目の前にいる人間を無条件に愛せるかどうかだ」という趣旨のことが書かれていました。それと「学ぶことをやめたら、教えるのをやめなくてはいけない」(サッカーの元フランス代表監督、ロジェ・ルメールの言葉)この2つが、私の支えになっています。

村上 今後、どんなクラブにしていきたいですか。

山田 人数はもっと増やしたいです。全員が試合に出るという方針を堅持したうえで、なおかつ各種大会で好成績を安定して残せるようなチームに育てていきたいです。四日市ジュニアでラグビーを始めてくれた子たちが、プレーヤーだけではなく、指導者、裏方、一ファンでもいいから、一生を通じてラグビーが好きで関わってくれるようになるのが、一番の目標ですね。入会は、いつでもOKです。会費も半期過ぎれば割引ますし、兄弟で入会される場合の年会費は、弟、妹は半額です。兄弟で始めやすいようにしていますし、いつでも歓迎しますので、ぜひ見学にいらしてください。




ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート

1、ラグビースクールの名前

 四日市ジュニアラグビーフットボールクラブ

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

3、代表者

 山田 洋(やまだ ひろし)

4、住所・連絡先・担当者等入校希望者や問合せ先

 https://yokkaichi-jr-rugby.com

5、活動場所・練習場所

 ・三重県立朝明高等学校 天然芝グランド

 ・四日市市中央緑地 Cフィールド

6、練習場所は天然芝、人工芝、土等

 朝明高校は天然芝、中央緑地は人工芝

7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 毎週日曜日9:00〜11:00  不定期木曜日19:00〜20:30

 スケジュールはこちら

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/calendar/

8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/rule-of-the-society/

9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 メンバー人数はこちら

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/club-activity/

 女子は、4名。

 外国人対応可(英会話可能なスタッフあり)

10、コーチ人数、指名、経歴等

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/staff/

 スタッフ経歴については様々。

11、モットー・大事にしている事・理念

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/guardian/

12、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 一人ひとりの子どもたちに生涯ラグビーを続けてもらえるよう、ラグビーの楽しさを伝えています。試合には公式戦でも全員が出場できるよう配慮しています。

 また、保護者の方々の負担を極力減らすよう、保護者の当番などはありません。グランドまでの送迎さえしていただければ、託児所感覚で預けていただいて構いません。

13、歴史・活動実績

 1996年『北勢ラグビースクール』として発足し、翌年に現名称へ変更、以降活発かつ順調に活動を続けています。

14、OB・輩出トップリーガー

 関西、関東の各大学(京産大、関東学院大、日体大、早稲田大等)

15、指導方針・教育方針

 https://yokkaichi-jr-rugby.com/guardian/

16、合宿・場所・期間・参加年齢等

 朝明高校 8月中旬 3日間 小学3年生以上で一昨年前まで実施。

 (現在コロナで未開催)

17、ラグビー以外の行事

 合宿時に、BBQ・花火など。お正月には餅つき大会。

18、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 掛け持ちOKです。人数は把握できていません。

19、保護者の活動への参加・サポート

 イベント時にはお手伝いの協力をお願いしています。

 練習については、幼児の指導サポートをお願いしています。

20、どんなスクールを目指すか(将来像)

 登録メンバー全員誰が出場しても安定して勝つことができ、かつ、退部者が出ることのない、メンバー一人ひとりを大切にしたクラブ運営を進め、四日市にラグビーの文化を根付かせていきたい。

21、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 将来社会人となった時に、いかなる環境においても、仲間と協力しながら自己の責任を確実に果たし、社会に貢献することができる人材を育成する。

22、プレースタイル

 その年その年のメンバーに適したプレースタイルを研究しながら指導を勧めている。

23、交流する他のラグビースクール

 県内―桑名ジュニアRFC、津高虎RS、鈴鹿RS、志摩RS、熊野RS

 県外―名古屋RS、東海RS、豊橋RS、一宮RS、関RS、各務原RS、YAMAHARS、洛西RS等

24、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 三重県ラグビー協会、朝明高校、四日市工業高校、パールズ、ホンダヒート等



保護者へのアンケート

1、このスクールを選んだ理由

 以前からスクールOBの保護者からスクールの良さやラグビーの楽しさを聞いていました。

 2019ワールドカップで息子たちがラグビーに興味をもったタイミングで体験に行き、本人たちが気に入りすぐ加入しました。

2、このスクールの良い点

 人としてや、スポーツマンとしての礼儀やマナーも教えてくださるところです。

 また、様々な学校や学年の子と知り合えて繋がれるところです。

3、スクールに改善して欲しい所

  プレイを通して、勝つ喜びや負ける悔しさをこれまで以上に体感させ、さらに向上心に繋げてほしいです。

4、お子さんの変化・スクールに入って変わりましたか

 運動が大好きなので、走る、タックルなど、たくさん身体を動かすことができ、生き生きしています。

 筋肉もしっかりつき始めて驚いています。

5、お子さんがスクールに入って生活に変化がありましたか

 ラグビーを通しての親子や家族の時間や共通の話題が増えました。父子で自主練習をしたり、家族でラグビー観戦をしたり。

 子どもたちの練習や試合の録画を家族で観るのも習慣になりました。

6、スクールを卒業してもラグビーを続けさせますか・続けて欲しいですか

 本人たちは、ラグビー選手になりたいと言っており、ずっと続けたいと思っています。

 私たち親も、続けて欲しいと願い、応援しています。

7、ご自身もラグビーをしていましたか

 父親が高校時代にラグビー部でした。

8、ご自身もラグビーが好きになりましたか

 はい。無知だった母親もラグビーが大好きになりました。    

9、どんな大人になって欲しいですか

 自分を好きでいられて、仲間も大切にできる人。

 感謝の気持ちをもてる人。

 失敗にもくじけない強さや柔軟さをもつ人。

10、スクールに入れてよかったですか

 はい、よかったです。

 スクールで出逢えたコーチや仲間、保護者の方々との繋がりがあたたかく、ずっと大切にしたいと思っています。


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