【インタビュー】第35回▶山口ラグビースクール(山口県)

第35回▶モットーは「ALL OUT」。すべて、やり切って楽しむ

ラグネット第36回目は、山口県山口市を本拠地に活動する山口ラグビースクールをご紹介します。1981年に創立され、山口高校のグラウンドで活動しています。「アップ・盛り上げ隊」、「そろえる・片付け隊」などグループ分けをして、子どもたちに役割と責任を持たせています。最近は、裸足でウォーミングアップをするなど、いろいろとユニークな試みもあり。監督を務める岩本匡史さん(42歳)に詳しくお話を聞いてみました。


*村上晃一の「ラグネット」インタビュー

自由にプレーするために

そのベースをしっかり教え込む


村上 岩本さんはいつからラグビーを始めたのですか。

岩本 私の兄がラグビーをしていまして、その影響で山口高校に入学してラグビーを始めました。ポジションはCTBでした。大学でもサークルでプレーし、しばらくラグビーから離れていたのですが、自分の子どもが産まれて、長男が小学校に上がる前に山口ラグビースクールに入ることになりました(2012年)。

村上 お子さんがスクールに入るきっかけはあったのですか。

岩本 長男が、土曜、日曜になると「どこか行きたい」、「連れて行って」と言うので、ドライブをしていたんですよ。あるとき、山口高校のグラウンドで子どもたちがラグビーをしているところに出会ってしまったんです(笑)。行ってみようかということになって飛び込みで行ってみました。母校ですが、ラグビースクールが活動しているのは知らなかったんです。体験してみると、長男がすごく楽しそうでした。

村上 そこから岩本さんも指導員として入られたのですね。

岩本 まずは子どもがハマってしまって、連れていくうちに私もラグビーの経験があるので教える形になりました。

村上 お子さんはラグビーのどこが楽しかったのでしょうね。

岩本 本人に聞いてみると、自由にできるところが楽しかったようです。山口ラグビースクールの特徴でもあるのですが、子どもに自由に考えさせるんです。ただ、当初は生徒数が少なかったです。ミニラグビーは低学年が1チーム5名、中学年が7名、高学年が9名ですが、低学年で5人揃いませんでした。その中で、走ったり、ボールを触ったり、できる範囲で教えていました。息子が小学6年生になったころに、やっと人数が揃いましたね。

村上 現在は、48名ということですね。

岩本 2019年のラグビーワールドカップの影響は大きかったです。体験会などで9名増えました。大会が終わった後、「全国一斉ラグビー体験会がありましたよね。あれに参加して、山口高校で体験会を開催してみたら、100人くらい来ました。今まではこういう企画をしても人が集まらなかったし、あの時期は特別だったかもしれません。今は少し落ち着いていますが、それでも人数は増えましたし、ラグビーの面白さは伝わったのかなと思いますね。

村上 岩本さんのお子さんは、ラグビーを続けてくれたのですか。

岩本 私には子どもが3人います。長男がラグビーにハマった影響で、長女も山口ラグビースクールに入り、いまは高校2年生で山口高校ラグビー部の女子マネージャーをしています。長男は中学3年生になり、山口ラグビースクールに所属しながら、山口県の中学生を集めた山口ジュニアラガーズでプレーしています。次男は小学5年生で、山口ラグビースクールにいます。

村上 指導方針について教えてください。

岩本 子ども主体にやりたいと思っています。ただし、私自身が高校時代にパスの仕方や戦術などを教えられた記憶がなく、自由にやっていましたので、パスやキック、タックルの仕方などの基本的なことは教えてあげたいと思っています。できることを増やしていって、それをもとに自由に走り回れるような楽しいチームにしたいと思っています。

村上 自由にプレーするためのベースをしっかり教えるということですね。

岩本 そうです。あとはラグビー憲章についても伝え、協力し合うことや、コミュニケーションをしっかりとることなど、ラグビーで学べることについても教えています。

村上 チャンピオンシップの大会はどう考えていますか。

岩本 ヒーローズカップは学年のメインになる大会だと思っていますので、勝てるように工夫を凝らしています。戦術面はあまり教えないのですが、引き出しを多くするような指導をしています。


ラグビーは助け合いのスポーツ

人のために精一杯頑張るような人になってほしい


村上 チームの理念を教えていただけますか

岩本 大事にしているのは、ALL OUT(オールアウト)で、やり切るということです。そして、準備をすることですね。

村上 他のスクールにない取り組みはありますか。

岩本 今年始めたのですが、ウォーミングアップと、練習、試合を盛り上げる役目として「アップ・盛り上げ隊」、また、ラインを揃えたり、水筒を揃えたりする「そろえる・片付け隊」という2つのグループ分けをしました。そうやって、子どもたちに役割と責任を持たせています。

村上 もうひとつ最近始めたことがあるようですね。

岩本 ウォーミングアップを裸足でやるようにしました。ある生徒が、踵が痛いと言い始めたのがきっかけでした。それで足の裏を鍛えてみようと思ったんです。いろいろ調べてみると、足の裏は第二の心臓で、そこを鍛えると健康になれるということが書いてあったので、裸足でやらせています。子どもたちには好評ですよ。裸足でウォーミングアップした後に靴を履くと、「いつもと感覚が違う」と言います。たぶん、足の裏をしっかり使っている感覚があるのだと思います。土踏まずのところが筋肉痛のようになる子もいますね。

村上 ユニフォームの色が黄と黒のタイガージャージーなのはなぜですか。

岩本 山口高校ラグビー部がタイガージャージーなんです。シンボルマークも山口高校と同じドラゴンです。

村上 山口市で競合するスポーツはありますか。

岩本 やはり、学校での野球、サッカーでしょうね。学校ではサッカー部に所属しながらラグビースクールに来ている子もいます。ラグビーをする子は元気な子、負けん気の強い子が多いですね。子どもを強くしたいと思って連れてくる親御さんもいらっしゃいます。

村上 ミーティングなどはあるのですか。

岩本 不定期ですが、高学年を集めて座学はやります。個々にアドバイスをしたり、RWCの試合を希望者で見たり、試合を見返して振り返ることもあります。近くの公民館が無料で借りられるので、そういうところを利用しています。

村上 地元のイベント等には何か参加していますか。

岩本 保護者の中に川の漁協組合の方がいらっしゃって、アユのつかみ取りをして食べることもあるし、海水浴にもみんなで行きますよ。

村上 岩本さんは子どもたちにラグビーを通して何を伝え、どんな大人になってほしいと思いますか。

岩本 人のために自分ができることを全力で尽くせる大人になってほしいですね。ラグビーは、助け合いのスポーツだと思います。そういうところに目配りが行くような、人のために精一杯頑張るような大人になってほしいと思って教えています。

村上 今後の目標を聞かせてください。

岩本 子どもたちと話し合った目標は「全国制覇です。子どもたちは勝ちたいと思っています。でも、勝つだけではなく、勝ちにこだわっていく中で何か気付けるものがあったらいいなと考えています。ラグビーに関することを勉強して、紹介しながら、プレー以外のところにもアンテナを張って、子どもたちに伝えていくようにしていきたいですね。



ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート

1、ラグビースクールの名前

 山口ラグビースクール

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

 

3、代表者

 校長 溝部 信二

 監督 岩本 匡史

4、住所・連絡先・担当者等入校希望者や問合せ先

 山口市ラグビーフットボール協会 事務局内

 山口ラグビースクール 中村 祥史コーチ 083-925-5661

 https://www.facebook.com/yamaguchirugbyschool

5、活動場所・練習場所

 山口高校、山口農高

6、練習場所は天然芝、人工芝、土等

 土のグラウンドです

7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 毎週土日 14:00~

 年間行事

 5月 関門交流会

 6月 山口県ラグビー祭

 7月 合宿、ヒーローズフレンドシップラグビーフェスティバル

 8月 九州交歓会

 9月 下関ジャンボリー

 10月 山口県大会、高川カップ

 11月 ヒーローズカップ中国地区予選、西中国大会

 12月 ヒーローズカップ中四国地区予選、むなかたキッズセブン、

 1月 防府交流会

 2月 下関交流会、ヒーローズカップ決勝大会

 3月 周南交流会

8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 入会金 3,000円(初年度のみ)

 会費(年間) 7,000円(保険料を含む)

9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 現在48名(年中から中学生) 女子選手

 

10、コーチ人数、指名、経歴等

 コーチ10名、ラグビー大好きコーチばかりです

11、モットー・大事にしている事・理念

 ALL OUT(やりきる)、準備すること(備える)

12、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 「アップ・盛り上げ隊」「そろえる・片付け隊」にグループ分けをして役割と責任を持たせる。アップはできるだけ裸足で、選手主導で行う。

13、歴史・活動実績

 1981年(昭和56年)創立

14、OB・輩出トップリーガー

 西村光太選手(コカ・コーラレッドスパークス)

15、指導方針・教育方針

 きちんと挨拶すること

 ラグビーを楽しむ(全力でやりきる)こと

 仲間や周りの人に感謝すること

 選手自ら考え、準備し、行動すること

 整理整頓すること

16、合宿・場所・期間・参加年齢等

 グローバルアリーナ(宗像市)1泊2日(低学年は保護者同伴)

 

17、ラグビー以外の行事

 不定期ですが、イベントを行っています(アユのつかみ取り、海水浴など)

18、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 可能です。人数の把握はしていません

19、保護者の活動への参加・サポート

 毎回参加いただき、怪我、体調不良者の対応や声かけによる選手の後押しSNSの発信など、積極的に様々なサポートをしていただいています。感謝です。

20、どんなスクールを目指すか(将来像)

 ラグビーを身近に感じてもらい、ラグビーを自由に楽しめるスクールにしたいです。

21、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 人のために自分ができることを全力で尽くせる大人になって欲しいです。

22、交流する他のラグビースクール

 山口県内各ラグビースクールさん、合宿では中鶴少年ラグビークラブさん

23、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 山口高校ラグビー部、山口ジュニアラガーズ、ながとブルーエンジェルス(女子選手)




保護者へのアンケート

1、このスクールを選んだ理由

 山口市にある唯一のラグビースクールだったから

2、このスクールの良い点

 とてもアットホームでみんなが分け隔てなく仲がいいところ

3、スクールに改善して欲しい所

 特にはありませんが、スクール生が増えてきているので、もう少しコーチの人数が増えるといいなと思っています。

4、お子さんの変化・スクールに入って変わりましたか

 ラグビーがますます好きになりました。日常でもきちんとルールを守ることができるようになったように思います。

5、お子さんがスクールに入って生活に変化がありましたか

 週末の練習に向けて宿題などを早めにやり終えるようになりました。

6、スクールを卒業してもラグビーを続けさせますか・続けて欲しいですか

 続けて欲しいと思っていますが、最終的には本人に任せたいと思っています。

7、ご自身もラグビーをしていましたか

 いいえ。

8、ご自身もラグビーが好きになりましたか

 はい。コーチ、子供たちのおかげでラグビーの楽しさを教えてもらいました。

9、どんな大人になって欲しいですか

 ラグビー憲章にある「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」を身に着けた大人になってほしいと思います。

10、スクールに入れてよかったですか

 はい。スクールに入っていなかったことを想像すると怖いぐらいです。ラグビーのおかげで学校以外のお友達もたくさんでき、メリハリある時間を過ごせていると思います。


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