【インタビュー】第25回▶柏ラグビースクール(千葉県)

第25回▶オリジナルの「ハカ」がある千葉県最大のラグビースクール

ラグネット第25回は、千葉県柏市を拠点に活動する「柏ラグビースクール」です。創立は1993年で、比較的新しいスクールですが、いまや部員数が約250名という千葉県最大のラグビースクールに成長しました。子どもたちの自主性を重んじるクラブですが、なんと、オリジナルのハカがあります。そう、あのオールブラックスが試合前に披露する勇壮な舞いですね。そのハカができた経緯も含めて、GMの高田貴さん(55歳)にお話を伺いました。


*村上晃一の「ラグネット」インタビュー

柏のために書き下ろされたハカを

オールブラックスにも披露

村上 高田(たかた)さんがラグビーを始めたのはいつですか。

高田 私は生まれも育ちも千葉の柏です。父がラグビー部ではなかったけど早稲田大学出身で、小学生の頃からなんとなくラグビーは見ていました。同級生の一人がラグビーボールを買ってもらったので、それでよく遊んでいました。中学にはラグビー部がなかったのですが、市川高校でラグビー部に入部しました。ポジションはスクラムハーフで、大学では体育会に入らず、卒業後は都内の「かめありラグビークラブでプレーしました。クラブチームの常で人が足りないこともあり、気が付いたら1番から15番まですべてのポジションで先発していましたね(笑)。

村上 柏ラグビースクールとの関りができたのは、いつですか。

高田 妻の同級生が近所に住んでいまして、お子さんが柏ラグビースクールに通っているということで私の娘も連れて行きました。娘は幼稚園の年長でした。そのときがちょうど2015年で、ラグビーワールドカップで日本代表が南アフリカに勝つと部員が増えはじめ、一学年10名そこそこだったところ、娘が小学1年から2年に上がるころには30名くらいになっていました。私はクラブチームでプレーしていたこともあって、なかば強制的にコーチになりました。

村上 現在は、部員が200名を超えているようですね。

高田 私が関わるようになった頃は、園児から小学6年生までで80名くらいだったと思います。いまでは、園児から小学生までが約200名、中学生が約50名の大所帯です。千葉県で一番人数の多いスクールになりました。

村上 柏市はどんなスポーツと競合するのですか。

高田 柏レイソルがありますから、サッカーですね。小学校では野球も根強い人気があります。ラグビーの関心が高まったのは、2019年のラグビーワールドカップの影響が大きいのですが、柏がオールブラックス(ニュージーランド代表)のキャンプ地になって、ハカを披露してくれた。その影響も大きかったと思いますね。ハカに興味を持って子どもを連れてくる保護者の方もいますから。

村上 柏ラグビースクールには、オリジナルのハカがあるそうですね。

高田 ニュージーランドの先住民族のマオリの血を引くカール・ポキノさんという方が柏のために作ってくださったんです。ポキノさんは日本を巡回してコーチングアカデミーを開催されていて、柏にも来てくれました。北九州市でウェールズ国歌を歌ったことが世界的に話題になりましたが、それよりも先に柏でもニュージーランド国歌でオールブラックスをお迎えしようという企画が立ち上がりました。みんなで英語とマオリ語で国歌を覚えました。それで、2019年の春にポキノさんがいらっしゃったときに歌ったら、感激されたようで柏のためにハカを作ってくださったということなんです。一緒にいた日本人スタッフの方が、ニュージーランド以外の国で、その土地のハカを作ったのは他に聞いたことがないということでした。

村上 どんな歌詞なんですか

高田 タイトルは「ナウ テ ロウロウ カ オラ アイ テイウィ」(NAU TE ROUROU KA ORA AI TEIWI)で、みんなで力を合わせて生きて行こう、という意味です。歌詞の中に、柏の大地の力を持って俺たちは戦う、ということも入っています。来日したオールブラックスを歓迎するイベントでも披露しましたし、柏のためのハカなので、結婚式、卒業式などでも行います。小学校の運動会でやりたいという問い合わせもあって、先生方にマオリ族の歴史やハカの意味も伝えてから指導したこともあります。ハカは伝承していくものということで、柏のハカとして大切に後世に伝えていきたいと思います。


ラグビーをやらせるのではなく

自分たちで考えてプレーするように導く


村上 指導のモットーを教えてください。

高田 私は低学年を担当していますが、ラグビーをやらせるのではなく、ヒントを与えて自分で考えてさせるようにしています。失敗してもチャレンジすればOKです。学年が上がって自分の言葉で話せるようになれば、自分たちで話し合ってどんなプレーをするのか決めて行ってほしいと思います。大人はヒントを与え、サポートするという考えです。練習は週一回で時間も短いですから、体作りはウォーミングアップの動きの中に入れています。

村上 大会などに出場した場合、選手たちのプレー時間はどのように考えていますか。

高田 6年生の特別な大会以外は全員を均等に試合に出します。部員が多くなり、相手チームの倍以上の人数のことが多く、交流試合では複数のスクールに来ていただいて、試合数が同じになるように工夫をしています。

村上 プレースタイルが、個々の才能に頼るのではなく、コミュニケーションをとってボールをつなぎ、縦横無尽に走りまわる、とあります。なぜこのスタイルになったのですか。

高田 以前は、なぜか近隣のラグビースクールと比べると体格が小さかったです。必然的に体力勝負ではなく、全員でボールをつなぐスタイルになっていったのだと思います。最近は体格に恵まれた子も増えましたが、伝統のスタイルは変わりません。

村上 コーチは保護者の方が多いのですか。

高田 基本的に保護者です。私のように自分の子どもが卒業しても残るコーチもいますし、いったん離れて、子どもが大きくなって手が離れたので戻ってくるベテランのコーチの方もいます。

村上 試合ジャージは貸し出すのですね。

高田 チームで管理しています。だからいま、ジャージの管理をする人が大変なんです。毎週、1名か2名新しい子が増えますので。練習ジャージは自由です。これは規模が小さかったときの名残だと思いますね。去年からは、日本代表とオールブラックスのジャージがいっぱい走っていますよ(笑)。

村上 高校でラグビーを続ける子は多いですか。

高田 いま、小学校から中学部に上がってスクール内で続ける子が5割強くらいです。あとはラグビー部のある私立の学校へ行く子もいます。中学で他競技の部活をやると両立ができなくていったん辞めるけれど、高校ではラグビー部に入る子もいますね。

村上 部員募集は随時行っているのですか。

高田 幸い、ほぼ毎週同じ小学校のグラウンドで練習ができています。ホームページに学年ごとの練習日時など紹介していますので、いつでも見学に来ていただければと思います。

村上 ラグビーに関心を持ち始めた方にどんなメッセージを伝えたいですか。

高田 ラグビーはボールを持っていくらでも走っていいように、決まりごとの少ないスポーツです。ボールを持って走るのは気持ちいいし、相手に思い切りぶつかっても、危険なぶつかり方をしなければ褒められます。力が有り余っている子、自分を表現するのが苦手な子、体の小さな子、誰でも輝けるポジションがあります。そのうえ、柏ラグビースクールにはハカもあります。毎週日曜日、楽しい時間が過ごせますし、他の学校の友達もできますよ。普段できない経験ができますので、ぜひご参加ください。



ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート

1、ラグビースクールの名前

 一般社団法人柏ラグビースクール

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

 

3、代表者名

 中村孝一

4、住所・連絡先・担当者等入校希望者や問合せ先

 https://kashiwa-rs.jp/question

5、活動場所・練習場所

 ホームグラウンド:柏市立高田小学校

 他:麗澤ラグビー場、あけぼの山農業公園芝生広場

6、練習場所は天然芝、人工芝、土等

 高田小学校:天然芝、あけぼの山農業公園:天然芝(主に小学部が活動)

 麗澤ラグビー場:人工芝(主に中学部が活動)

7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 小学部:日曜日8:30~15:30(カテゴリ毎に練習時間は異なります)

 中学部:土曜日午後、日曜日午前

8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 入会金:3,000円 未就学児年会費:13,200円 小中学生年会費:15,000円

 試合用ソックス要購入(試合用ジャージは貸与)

9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 未就学児・小学生:194名、中学生:50名(合計)243名 (内:女子選手:12名)

10、コーチ人数、指名、経歴等

 指導者:83名(コーチ就任に条件なし)

11、モットー・大事にしている事・理念

 「ラグビーを通じた子供たちの成長」

 子供達がラグビーを通して元気一杯に成長していき、将来どんなことにも挫けない強い精神力と健全な身体をもった人間を育成する。

12、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 どの試合であってもその時に出場している全員がベストメンバーであり、グラウンドに出るメンバーはスクール代表としての意識と誇りをもって試合に挑む。

13、歴史・活動実績

 1992年6月 現顧問 河村 雅雄 により

 「ラグビーを楽しむ子供を育てる」を目的に創立

14、OB・輩出トップリーガー

 榎真生(NECグリーンロケッツ OB)

15、指導方針・教育方針

 子供達がラグビーを通じて成長できるよう、目標をコーチが与えるのではなく自ら

 目標を生み出せるようサポートし、その目標に到達できるよう導く。

16、合宿・場所・期間・参加年齢等

 小学部低学年:夏合宿(7月)千葉県山武市

 小学部高学年:夏合宿(7月)菅平高原

 中学部:夏合宿(7月)菅平高原

17、校歌等

 校歌はなし、ハカあり

 柏のハカ:NAU TE ROUROU KA ORA AI TEIWI

18、ラグビー以外の行事

 特になし

19、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 掛け持ち可能(水泳・サッカー・野球等)

20、保護者の活動への参加・サポート

 決まった参加、サポートの義務はなし

21、どんなスクールを目指すか(将来像)

 ラグビーやハカを通じて地域から愛され、他の子供たちから憧れられるスクールとなりたい。

22、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 ラグビーでは体が大きくて足が速い選手だけが活躍するのではなく、いろいろな体格や運動能力の選手がそれぞれの特徴を活かしたプレーでチームに貢献できるように、社会に出てからも自分の持ち味がたとえ地味なものであっても腐らずに必要とされる役割を果たせるよう努力する人になって欲しい。そしてプレイヤーでなくても指導者やサポーターとしてでもラグビーに関わっていって欲しい

23、プレースタイル

 個々の才能に頼るのではなく、全員でコミュニケーションをとりボールを繋いで縦横無尽に走り回ってグラウンドを広く使うラグビーを目指す。

24、交流する他のラグビースクール

 千葉県内、関東地区の各ラグビースクール

25、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 千葉県ラグビーフットボール協会、柏市ラグビーフットボール協会

 麗澤高校、流経大柏高校、NECグリーンロケッツ


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