【インタビュー】第12回▼オホーツクブルーアールエフシージュニア(北海道)

第12回▼生涯ラグビーを楽しむクラブを目指して

オホーツクブルーラグビーフットボールクラブジュニア(OKBJr.)

北海道北見市といえば、トップリーグや大学のラグビーチームが夏合宿をすることもでも有名ですが、その地で2015年に発足したのが、オホーツクブルーラグビーフットボールクラブジュニア(OKBJr.)です。最初に集まった子供たちは5名、現在は約100名の大所帯になりました。北見市および北見市近郊の子供たちを対象に、オホーツクブルーの青空の下、ラグビーを楽しむOKBJr.の活動について、代表の工藤祥久さん(51歳)にお話を伺いました。


スパイク、ヘッドキャップなど

用具はレンタルで自己負担軽減


村上 ラグビースクールの立ち上げの経緯を教えてください。

工藤 この地域は昔からラグビーが盛んなのですが、ジュニアチームの活動が活発ではなかったんです。そこで、社会人クラブのオホーツクブルーラグビーフットボールクラブにジュニア部門を立ち上げようということになり、2015年5月に設立しました。

村上 誰か発案者はいるのですか。

工藤 私は北見北斗高校でラグビーを始めまして、北見工業大学、オホーツクブルーと、ずっと地元チームでプレーしています。私の高校時代の監督の橋本定彦先生が、「地域で長くラグビーを発展させていくためには、小さな子供たちの育成が必要だ」とおっしゃっていまして、残念ながら先生は亡くなったのですが、その遺志を継いで、私たちが実現しようと仲間と始めました。

村上 北見北斗高校と言えば、花園(全国高校大会)に37回出場している名門です。オホーツクブルーというクラブは、北見北斗のOBの方が多いのですか。

工藤 実はオホーツクブルーは2006年にできたクラブなんです。この地域に社会人のクラブが点在していたのですが、若い人が都会に出てしまうので、どこも部員が少なくなり、2006年にオホーツク管内の4チームが合併して発足しました。

村上 そこにジュニアチームができるのが2015年というのは、ラグビーワールドカップ(RWC)と関係はあるのですか。

工藤 結果として、五郎丸さんのフィーバーでメンバーが増えましたが、実はもっと早く作りたかったんです。練習道具の準備やコーチ陣を揃えることで時間がかかりました。北見には他にもラグビースクールがあります。しかし、オホーツクブルーとしては、ゆりかごから墓場まで、小さな子供からお年寄りまでがひとつのクラブでラグビー人生を完結できるような地域密着型のクラブにしていきたいという思いがありました。RWCでメンバーが増えた後は口コミで広がっています。

村上 ユニフォームや、スパイク、ヘッドキャップなど、用具はすべてレンタルで使用できるようですね。

工藤 子供の成長は早く、スパイク、ジャージ、短パンなどどんどんサイズが合わなくなります。そこで、各サイズをストックしておき、体が大きくなったら取り換えるということを繰り返しています。成長のたびに買い替えるのは負担も大きいですからね。年会費などでまかなっています。

村上 保護者の負担を減らすというのは、設立時からの考え方なのですか。

工藤 我々は社会人クラブのメンバーがジュニアを支える仕組みもできますので、段取りはスタッフでやって、通わせる親御さんの負担を減らして、ラグビーを楽しむことに専念してもらうという考え方です。

村上 コーチ陣はどういった方々なのでしょうか。

工藤 基本的には地元でプレーしてきた人が半分くらいですね。日本ラグビー協会のコーチ資格は、A級が2人、B級が1人、その他、大半がスタートコーチの資格を保有しています。保護者の中で希望してくださった方がコーチになっている例もあります。


指導は安全第一で

基礎スキルをしっかり身に着ける


村上 安全第一の指導をされているようですが、練習で工夫されていることはありますか。

工藤 タックルの指導については、危険な逆ヘッドや、頭を下げるローヘッドをしないように、コンタクト練習の初期段階でしっかり指導しています。目の前の勝利にこだわらず、きちんとした基礎スキルを身に着けて次のステージで活躍してもらうことを重視しています。オホーツクブルーの卒業生は基本がしっかりしているね、と言っていただけるような練習をしたいと心がけています。

村上 練習方法などはコーチ陣で話し合って決めているのですか。

工藤 各カテゴリーのコーチがいますので、毎週、練習が終わったらすぐに議論して次の練習の組み立てをしています。体作りについては、ウォーミングアップに時間をかけています。関節の可動域を広くするような基礎的な部分も大切にして、総合的な運動能力を高めるように工夫しています。走り方も指導するので、うちのスクールに入ってからリレーに選ばれたという選手もいて、それなりに寄与しているかもしれません。

村上 指導で大事にされていることで、ラグビー憲章のコアバリューを理解するということが書いてありますね。

工藤 ラグビー憲章についてはよく話します。大切にしたいラグビー憲章の言葉は何?と質問してみるなど、楽しく覚えてもらっています。オンラインのミーティングでも話しています。

村上 子供たちとオンライン・ミーティングもするのですか。

工藤 緊急事態宣言が出ている間は合同練習を自粛していましたので、家で各自練習してもらうことにして、オンラインでつながって励まし合いながらやっていました。その時に、ラグビーのコアバリューについても学びました。今でも、試合形式の練習を録画して、夜にみんなで映像を見ながら、どうやったらもっと上手くなれるのか話し合っています。

村上 子供たちがラグビーをすることによって変わっていく姿を見てきたと思いますが。どういうところが変わりますか。

工藤 違う学校の子供たちが同じ目的の下に集まってきて、心を合わせてプレーする。社交性も身に着くし、自分の意見をしっかり伝えるということも含めて、コミュニケーション能力が高くなっていると感じます。

村上 一年間の活動で特に目標にしている大会などありますか。

工藤 ひとつはヒーローズカップですね。しかし、コーチから「全国大会に行こう」ということはありません。その時々の5、6年生がどこを目指したいのか。事前に目標を決めるのですが、「優勝」という言葉が出てこない年もあり、「隣のクラブに勝ちたい」、「北海道バーバリアンズに勝ちたい」など具体的なチーム名が出ることもあります。その時々の子供たちの目標をかなえられるように、コーチが役割を果たすことにしています。

村上 試合以外のイベントなどありますか。

工藤 みんなで餅つきをして食べ、夏にはトップリーグの各チームが合宿をしているときのクリニックに参加して教えてもらい、夜は焼肉をして花火をする。そんなこともしています。北見で合宿していたヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督(当時)に指導を受けたこともありました。

村上 北見で子供たちがやりたいスポーツで競合するものはあるのですか。

工藤 最近はカーリングが人気です。少年団もできているようです。ただし、ラグビーとカーリングのかけもちもできます。私の後輩で、北見北斗高校ラグビー部OBながら、カーリングでオリンピックに出た平田洸介さん(2018年平昌オリンピックカーリング競技男子日本代表)がいます。できれば、ラグビーを重点的にやってほしいですけどね(笑)。

村上 チームの活動や、メンバー募集については、チームのホームページ、ブログ、Facebook、Twitterなどで随時発表されていますが、最後にメンバー募集についてコメントいただけますか。

工藤 (発信している情報を見て)興味がありましたら、ぜひ、見学、体験にお越しください。必ずラグビーの面白さを伝える自信がありますので、ご連絡ください!



ラグビーキッズ

ラグビーネットワークインフォメーション(ラグネット)

アンケート


1、ラグビースクールの名前

 OKHOTSKBLUE R.F.C Jr.(オホーツクブルーアールエフシージュニア)

2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等

 チームカラーは、ロイヤルブルーとグレーを基調

 【時代を動かす風】と【揺るぎない土】をイメージしたデザイン

 北見市(北見自治区)の花である菊とラグビーボールをエンブレムに使用

3、代表者名

 工藤 祥久(くどう よしひさ)

4、住所・連絡先・担当者等入校希望者や問合せ先

 〒090-0825北海道北見市無加川町630-19

 090-3897-0372(工藤代表携帯)

 090-1645-5278(大林事務局長携帯)

 okbrfcjr@gmail.com

 Facebookページへのコメントなどでも対応可

5、活動場所・練習場所

 北見市南町地区河川敷グラウンド(以下、南町グラウンド)・北見工業高校グラウンド・北見北斗高校グラウンド

6、練習場所は天然芝、人工芝、土等

 北見南町グラウンド(天然芝)

 北見工業高校グラウンド・北見北斗高校グラウンド(土)

7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等

 練習

  毎週土曜日13時から15時30分頃

 大会参加

  月に1回程度、地域のラグビー祭への参加・冬季はタグラグビー大会へ参加

 基本的なスケジュール

  5月 入団式、北見南町グラウンド清掃活動、遠軽ラグビー祭

  6月 美幌ラグビー祭

  7月 北見市民ラグビー祭

  8月 体育文化協会杯北海道ジュニアラグビー選手権大会(以下、体文協大会)、夏合宿

  9月 帯広市民ラグビー祭、北海道ラグビースクール大会(以下、スクール大会)

  10月 ヒーローズカップ北海道大会、南町グラウンド清掃活動、親子ラグビー交流試合

  11月 北見市ラグビー協会長杯タグラグビー大会、なの花薬局カップ全道タグラグビー大会

  12月 北見タグラグビーシリーズ(~3月)、全国小学生タグラグビー大会北見支部予選

  1月 初蹴り、餅つき大会

  3月 橋本杯(タグ)、卒団式

8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの

 入会費(小学生以上) 3,000円

 年会費(幼児) 3,000円

 年会費(小学生) 12,000円

 年会費(中学生) 15,000円

 ※年会費は兄弟姉妹割引あり

 ※用具費については、入会費と年会費に含む

 ※ユニフォーム・短パン・スパイク・ヘッドキャップは全てレンタルのため、ラグビーのためだけに、家庭で準備していただくものは基本的にありません。

9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等

 幼児 26名(男24名・女2名 7.6%)

 低学年 18名(男15名・女3名 16.6%)

 中学年 19名(男17名・女2名 10.5%)

 高学年 15名(男10名・女5名 33.3%)

 中学生 12名(男10名・女2名 16.6%)

 合計 90名(男76名・女14名 15.5%)

 ※外国人が在籍したことはありませんが、対応可能です。

10、コーチ人数、指名、経歴等

 A級 2名

 B級 1名

 スタート 22名

 ※ラグビー協会から認定を受けた指導者をコーチとしています。

 ※高校・大学・社会人での競技歴があるコーチが多いですが、競技未経験者や女性コーチも在籍しています。

11、モットー・大事にしている事・理念

 目的

 ・スポーツの楽しさを経験することと体力・健康増進

 (ラグビーや運動を楽しむこと)

 ・子ども達の心身の健全育成、仲間づくり、相互信頼の醸成

 (ラグビー憲章のコアバリューを理解する)

 ・ラグビー競技の理解及びラグビーの基本技術の習得

12、特徴・全員試合出場など他のスクールとの違い

 ・創設時から、勝利より全員試合出場を優先

 ・トーナメントの目標(優勝・ベスト4等)については、メンバーが自主的に決定し、コーチはその目標をサポートするスタイル

 ・父母会という組織がなく、クラブスタッフで運営

13、歴史・活動実績

 ・2015年5月14日に創設され、5名で活動開始

 ・2015年6月27日、結団式

 ・2015年12月末には、15名在籍

 ・2016年8月、体文協大会という全道規模の大会へ合同チーム出場

 ・2016年9月、スクール大会という全道規模の大会へ合同チーム出場

 ・2016年12月末には、21名在籍

 ・2017年3月、クラブとして初めての卒団式

 ・2017年8月の体文協大会において、単独チームで出場した低学年が準優勝

 (優勝は東京ハリケーンズのため、北海道ではチャンピオン)

 ・2017年9月のスクール大会において、小学生全カテゴリーで単独チーム出場

 ・2017年12月末には、30名在籍

 ・2018年3月、北見市ラグビーフットボール協会事業で、ヤマハ発動機ジュビロ矢富勇毅選手と矢富洋則選手(当時帝京大学4年)の指導を受ける

 ・2018年4月、幼児だけで活動するカテゴリーを新設

 ・2018年7月、クボタスピアーズによるラグビークリニックに参加

 ・2018年8月、ヤマハ発動機ジュビロの練習を見学し、サプライズで清宮監督の指導を受ける。

 ・2018年9月、北海道胆振東部地震の影響により、スクール大会が中止

 ・2018年12月末には、57名在籍

 ・2019年2月、北見市ラグビーフットボール協会事業で、大西将太郎氏の指導を受ける

 ・2019年7月、北見市ラグビーフットボール協会事業で、宮澤正利氏の指導を 受ける

 ・2019年8月、NTTドコモレッドハリケーンズ、近鉄ライナーズ、クボタスピアーズ、三菱重工相模原ダイナボアーズ、ヤマハ発動機ジュビロの合同ラグビークリニックに参加

 ・2019年12月末には、73名在籍

 ・2020年2月23日から新型コロナウイルス感染症により活動休止

 ・2020年6月6日、活動再開

 ・2020年10月、2020年唯一の公式戦であるヒーローズカップ北海道大会に出場

 ・2020年12月末には、90名在籍

14、OB・輩出トップリーガー

 創立からまだ7年目であり、OBの最年長が高校1年生のため、現在では特にいませんが、今後に期待しています。

15、指導方針・教育方針

 ・スポーツの楽しさを経験することと体力・健康増進

 (ラグビーや運動を楽しむこと)

 ・子ども達の心身の健全育成、仲間づくり、相互信頼の醸成

 (ラグビー憲章のコアバリューを理解する)

 ・ラグビー競技の理解及びラグビーの基本技術の習得

16、合宿・場所・期間・参加年齢等

 ・北見南町グラウンド・8月頃・小学生以上

17、校歌等

 ありません。

18、ラグビー以外の行事

 餅つき

 卒団式

19、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか

 可能

 部活動との掛け持ち(10名程度)

 他競技との掛け持ち(15名程度)

20、保護者の活動への参加・サポート

 親子ラグビー交流試合への参加

 各種体験会への参加

 練習へのサポート

21、クラブハウスあれば

 ありません。

22、どんなスクールを目指すか(将来像)

 子ども達や保護者がOKBJr.でラグビーをやって良かったと子ども達や保護者が感じてくれるクラブを目指しています。

 将来、卒団生が北見市に帰ってきた時には、クラブスタッフとして運営へ参加してもらう事や、自分の子どもを入会させてくれるような、循環型のクラブを目指しています。

 もちろん、トップチームで活動してくれるメンバーが出てくれることも期待しています。

23、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)

 ラグビーを通じて学んだこと(コアバリュー等)を活かしながら、社会に貢献できる大人になってもらいたい。

24、プレースタイル

 ディフェンス重視

 個々の判断を尊重

25、交流する他のラグビースクール

 スピリッツオブオホーツクジュニア(北見市)

 遠軽ラグビースクール

 美幌ラグビー少年団

26、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)

 北見市ラグビーフットボール協会

 北見工業高校
 北見北斗高校

 NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

 クボタスピアーズ舟橋・東京ベイ

 静岡ブルーレヴズ
 花園近鉄ライナーズ

 三菱重工相模原ダイナボアーズ

27、自由欄(付け加える事があれば)

 メンバーは随時募集中です。

 各種ツールを用いて、OKBJr.の活動を周知しています。

 ぜひご覧いただき、興味がありましたら、見学・体験にお越しください。

 幼児・小学生・中学生、性別問わずにお待ちしています。


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