第2回▼「本気で楽しみ、スキルを高め、心の成長を実感しよう」
第2回目の「ラグビーアカデミー・ネットワークインフォメーション」は、大阪市の「興國パフォーマンスアカデミーラグビークラブ」をご紹介します。興國高校グラウンドにて火曜、木曜夜に活動するアカデミーの会員数は、現在、106名。豊田自動織機シャトルズでヘッドS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチの山下大輔さん、興國高校教員で早大、NTTドコモレッドハリケーンズでプレーした村田賢史さんら14名のコーチ陣がきめ細かく指導しています。今回は、チームディレクターの志岐遼介さん、創設時からメンバーの松田留依(まつだ・るい)君(中学1年生)にお話を伺いました。
他のラグビースクールと並行して
スキルアップができる
村上 アカデミーを立ち上げた経緯を志岐さんのほうから説明していただけますか。
志岐 現在、豊田自動織機シャトルズでヘッドS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチを務める山下大輔さんが、ジュニアの育成に力を入れたいということで、ご自身が経営されているパフォーマンスアカデミーという会社の前にある公園でラグビーを教える活動を始めました。2014年から始まったのですが、最初にここで学んだ子供たちが高校3年生になり、第100回の全国高校大会に出場しました。その一人が石見智水館高校の松田陸空選手(法政大進学予定)で、東福岡高校との試合でインターセプトからトライしていましたね。
村上 現在の興國パフォーマンスアカデミーラグビークラブになるのは、いつですか。
志岐 山下大輔さんが興國高校ラグビー部のスポットコーチをされていた関係で、同校のグラウンドを利用させていただけるようになり、並行して平日の放課後ラグビーがスタートしました。当初は文の里ラグビークラブの大人たちと子供たちが一緒にトレーニングしていたのですが、子供たちが増えたことで、2018年4月から興國高校のバックアップも得て平日の火曜、木曜に小学生から中学生までを集めたアカデミーがスタートしました。
村上 どんな子供たちが集まってきているのですか。
志岐 大阪近辺のラグビースクールの子供たちが中心です。一番多いのは、阿倍野ラグビースクール。昨年のヒーローズカップで優勝した八尾ラグビースクールほか、いくつかのスクールの子供たちが通って来ています。
村上 松田君がアカデミーに入ったきっかけを教えてもらえますか。
松田 僕は阿倍野ラグビースクールに通っていたのですが、兄たち(陸空、知恩)が山下コーチの下で練習していて、その送り迎えで一緒に行っていた時に、やってみる?とコーチに声をかけられて始めました。
村上 スクールとアカデミーの違いはどんなところですか。
松田 スクールは週1回の練習なので、なかなか細かくは教えてもらえないのですが、アカデミーでは、山下コーチや、トップリーグを経験したコーチから、ハンドリングやキックの蹴り方、ステップの切り方、走り方など細かいスキルを教えてもらえます。
村上 自分ではどんなところが伸びたと思いますか。
松田 僕は左手のパスが上手くなかったのですが、コーチとパスをしているうちに少しずつ上達しています。
志岐 補足しますと、山下コーチはキャッチができないとパスは上手くできないという考えで、キャッチを重視されています。そこは丁寧に教えられています。
現役トップリーガーも練習に参加
新しい感覚でラグビーが学べる
村上 ラグビー以外のこともトレーニングには取り入れられているのですか。
松田 雨の日は体育館でテニスをしたこともあるし、バランスのいい走り方を教えてもらったりすることもあります。ラグビーの成り立ちとか精神を教えてもらうこともありました。
村上 トップリーグの選手が来てくれることもあるのですか。
志岐 王子拓也選手(NTTドコモレッドハリケーンズ)、山口知貴選手、藤原恵太選手(豊田自動織機シャトルズ)など、たくさんの選手が来てくれますね。
村上 松田君は中学1年生ということで、中学の部活にも入っているのですか。
松田 桃谷中学校(旧・勝山中学校)のラグビー部にも入っています。火曜と木曜は学校の部活が終わって、家でご飯を食べてからアカデミーに参加しています。ぎりぎり間に合いますし、遅れて参加することもあります。
村上 将来の目標を聞かせてください。
松田 スーパーラグビーの舞台に立ちたいです。チーフスのダミアン・マッケンジー(ニュージーランド代表SO、FB)のプレーが好きです。あと、ダン・カーター(元ニュージーランド代表SO、神戸製鋼コベルコスティーラーズ・チームアドバイザー)も好きなので、カーターがプレーしていたクルセイダーズも応援しています。
村上 その後は日本代表が目標ですか?
松田 うーん、ニュージーランドの選手になりたいです。
村上 オールブラックスが目標なのですね。
松田 はい。
志岐 このアカデミーに来てくれていたメンバーで、中学からニュージーランドに行った子もいますし、松田君は三兄弟ですが2番目のお兄さんがニュージーランドに短期留学しています。身近にそういう選手がいると憧れますよね。
村上 ポジションはどこでプレーしたいですか。
松田 SH、SO、インサイドCTB、FB、どこでもできると思います。
村上 ボーデン・バレット(ニュージーランド代表SO、現サントリーサンゴリアス)みたいですね。
松田 いや、目指しているのはダン・カーターです(笑)。
村上 では、最後に松田君からこのアカデミーのアピールをお願いします。
松田 めっちゃ高いレベルで練習できます。高校生や大人とも試合形式の練習ができるし、スクールや中学ではできないようなことを学べるので、新しい感覚を体験できます。いろんな人とつながれるし、コミュニケーション能力も伸びると思います。
志岐 誰でも参加できますし、ご興味のある方はホームページの「見学・体験申し込みフォーム」からご連絡いただければと思います。
ラグビーキッズ
ラグビーアカデミーネットワークインフォメーション
アンケート
1、ラグビーアカデミーの名前
興國パフォーマンスアカデミーラグビークラブ
2、シンボル・ユニフォーム・エンブレム等
3、代表者
山下 大輔
4、問合せ先
W E Bサイト(https://performanceacademy.jp/event/junior/)の「見学・体験申し込みフォーム」よりご連絡ください
5、活動場所・練習場所
興國高等学校グラウンド(大阪市天王寺区)
6、練習場所は天然芝、人工芝、土等
人工芝グラウンド
7、活動時間、スケジュール、年間スケジュール等
毎週火曜・木曜(祝日を除く)
小学校低学年(1年〜3年) 19:00〜20:00
小学校高学年(4年〜6年) 19:00〜20:30
中学生 19:30〜21:00
※現在、中学生の新規募集は行っておりません
8、入会費・会費・用具費用等、活動に必要なもの
【共通費用】
入会金:15,000円 / 年会費:5,000円 / 事務手数料:1,000円
【月会費】
小学校低学年 週1回:4,000円 / 週2回:6,000円
小学校高学年 週1回:5,000円 / 週2回:8,000円
アカデミーシャツ2枚(青・白)を着用
ヘッドキャップ、マウスガード、スパイクなどラグビーに必要なものは各自持参
9、生徒人数・女子選手の構成比等・外国人対応等
会員数:106名(2021年1月現在) うち女子会員:12名
10、コーチ人数、氏名、経歴等
14名
山下 大輔 (豊田自動織機シャトルズ、天理大学 ラグビーフィジカルコーチ)
野々村 成朗(JRFU A級コーチ、近畿大学B Kコーチ、元サニックス)
村田 賢史(興國高等学校教員、ラグビー部コーチ、元NTTドコモ)ほか
11、モットー・大事にしている事・理念
「本気を楽しむ」、「全力で取り組む」
12、他のアカデミーとの違い
安全に細心の注意を払いながら、タックルなどのコンタクトスキルの練習も積極的に実施しています。
オフシーズンに現役のトップリーグ選手、トップコーチがスポット指導で参加していただきます。
13、歴史
2014年に興國高校グラウンドにて「ナイトラグビー」がスタート。小学生から成人のクラブチームメンバーまでが集まってラグビーを楽しみました。
2018年より興國高校との連携を深め「興國パフォーマンスアカデミーラグビークラブ」とリニューアルし、現在のアカデミー形式での運営をスタート。
14、OB
前述の「ナイトラグビー」1期生が第100回全国高校ラグビーフットボール大会で3年生として活躍。
15、指導方針・教育方針
チーム活動ではないアカデミーのため、基礎スキルの習得に時間をかけています。
特に「良いパスは良いキャッチから」を合言葉に、キャッチならびにパスの練習にはこだわっています。
16、合宿・場所・期間・参加年齢等
現在は実施していません。
将来的に要望があれば実施。
17、他の習い事との掛け持ちが可能か・何人いるか
可能です。
週1回コースを選択し、塾や他の習い事と並行されている会員は多数いらっしゃいます。
18、保護者の活動への参加・サポート
原則としてありません。
19、どんなアカデミーを目指すか(将来像)
ラグビーを通じた人間教育に力を入れています。
グラウンドを離れたところでも受け答えをはじめとして、心の成長が実感できるアカデミーになれるように努力しています。
20、生徒にどんな大人になって欲しいか(教育観)
ラグビープレイヤーとして輝いてほしいということはもちろんに、全力で取り組むことと感謝の気持ちを常に持ち続けて、グラウンド内での立ち振る舞いが社会に出てもリンクする大人になってほしいと思っています。
21、プレースタイル
全力・本気
22、交流するラグビー団体(学校・協会・トップリーグ等)
豊田自動織機シャトルズ、天理大学ラグビー部、興國高等学校ラグビー部
23、自由記述
興國高等学校のご協力で、アクセスの良い大阪市内かつ人工芝グラウンドで週2回の平日夜間のラグビーアカデミーを開催しています。
子どもたち、スタッフの熱量は日本一だと自負しておりますので、「もっとラグビーしたい、成長したい」という気持ちを持つラグビー少年・少女の入会を心よりお待ちしています。
保護者へのアンケート
1、このアカデミーを選んだ理由
楽しく伸び伸び自由にできるアカデミーは多いですが、親も子も強くなりたい(特にコンタクト)上手くなりたい思いで、【真面目に、本気で、強く】をコンセプトに実施されているところに魅力を感じ選びました。
ミニラグビーでそこまで真剣にやらないくていい、コンタクトはできなくても、、、と言われる方もおられますが、実際、試合ではコンタクトがあり、コンタクトができない子どもは、試合やラグビー自体が楽しくなくなったりすることがあります。息子もその1人でした。試合で活躍して、楽しいと思えるラグビーがしたいという息子には、コンタクトの克服と言う課題がありましたので、コンタクトを重点プログラムの一つとして、実施されている、興国パフォーマンスアカデミーを選び入会しました。
2、このアカデミーの良い点
コンタクトを取り入れていないアカデミーが多い中、コンタクトをプログラムに入れ実施されているところ、また実践練習を多く取り入れ、ビデオ撮影等でフィールドバックさせ子どもたちに振り返ることの大切さも教えていただけるところはとても魅力です。
また、最高のグラウンド練習環境と、充実した指導者、現役トップリーガーがグラウンドに来て指導してくださったり、間近でハイレベルな高校生の練習が見れるチャンスもありで、子どもたちのテンションもあがっています!
3、アカデミーに改善して欲しい所
とても素晴らしいグラウンドとコーチングで文句はありませんが、グラウンドが手狭になってきている?きた?のかな?と最近感じます。人気アカデミー故の悩みかもしれません。
4、お子さんの変化・アカデミーに入って変わりましたか
コンタクトが大嫌いで、辞めたいばかり言っていましたが、根気よく動機付け、ご指導いただいたことで、いけなかったタックルがいけるようになり、がむしゃらにプレーするようになりました。克服できたことで、何よりも、ラグビーが『楽しい』と言うようになりました。何があっても、アカデミーだけは、休みたいとは言いません。
5、お子さんがアカデミーに入って生活に変化がありましたか
周りのメンバーのレベルが高いので、自分も上手くなりたい、活躍したいと思うようになりました。平日も1人で自主練習したり、今まで興味がなかったトップリーグの試合やYouTubeで調べたりするようになりました。
6、スクールを卒業してもラグビーを続けさせますか・続けて欲しいですか
はい!中学生になっても続けるとのことです!
7、ご自身もラグビーをしていましたか
はい!やっていました。(女子ラグビー)
8、ご自身もラグビーが好きになりましたか
自分もやっていたこともあり、ラグビーで得たこと、得たものは沢山あったので、息子たちにも、生涯の宝物を得てほしい!
9、どんな大人になって欲しいですか
理想はラグビー憲章がわかる、実行できる大人になったらいいな!と思いますが、軸には、他人のことを考え思いやることができるような人になってほしい。
10、このアカデミーに入れてよかったですか
はい、沢山のスキルと自信、また自スクール以外の友達が沢山でき、興国パフォーマンスアカデミーを選んで良かったと思います!