第2回▼「練習、友達、コーチ【3つの楽しい】があるスクール」
ラグビーキッズの新企画「ラグビースクール・ネットワークインフォメーション」第2回目は東大阪KINDAIクラブ ラグビースクールです。ラグビーのまち東大阪市にあり、KINDAIとは近畿大学のこと。2年前から地域密着型のスポーツクラブ構想を描く近畿大学と連携していますが、1986年創立の歴史あるラグビースクールです。現在のスクール生は、約160人。第11回のヒーローズカップで優勝するなど競技レベルは高いのですが、モットーは生徒、コーチ、保護者がラグビーを楽しむこと。今回は、チームを代表して加藤欽也校長(62歳)にお話を伺いました。
ラグビーのまち東大阪市で活動子供たちの成長をみんなで楽しむ
村上 このラグビースクールの指導に関わったのはいつからですか。
加藤 私には息子が2人おりまして、長男が小学2年、次男が幼稚園のときにこのスクールの門を叩きました。25年ほど前のことです。私も高校、社会人でラグビーをしていまして、東大阪市に住んでいたので、そろそろ息子たちにも始めさせようかと思って自宅から一番近い中学校で練習しているラグビースクールに連れていきました。その後に、花園ラグビースクールや、布施ラグビースクールの存在を知りました。だから、ここを選んだのはまったくの偶然なんです。最初の年の夏にコーチになり、15年ほど前に校長になりました。
村上 KINDAIクラブという名前が加わったのは最近ですよね。
加藤 2年前です。近畿大学体育会ラグビー部の神本健司ディレクターからの打診を受けました。神本さんの息子さんもうちに所属していましたので。近畿大学はスポーツにおいてもさまざまな地域貢献をすべく、社会人から幼稚園までの世代が集うクラブを作りたいという夢を持っておられます。その中のひとつにラグビーがあり、幼稚園と小学生の部が身近になかったので私に声をかけてくださったんです。今のところは協力関係で、施設を借りて練習させていただいているところです。
村上 クラブ化は今後の目標ということですね。アンケートに書いていただいた中に、交流するラグビー団体として東大阪市立日新高校、近鉄ライナーズがありますね。
加藤 近鉄ライナーズで活躍された元日本代表のタウファ統悦さんの息子さんは、うちのスクールに6年ほど所属していました。第11回のヒーローズカップで優勝したときに活躍した選手です。もともと近鉄ラグビー部とは交流はあったのですが、統悦さんが関わってくださってからは指導もしていただいたし、昨年のラグビーワールドカップの前はトンプソン ルーク選手を連れて来てくれました。東花園駅周辺では近鉄ライナーズの選手ともよく会いますし、子供たちにとってはトップ選手が身近にいるとても良い環境だと思います。日新高校も指導を受け、グラウンドをお借りしています。
村上 指導理念に「生徒もコーチも保護者もラグビーを楽しむ」とありますね。
加藤 ラグビーをしていて「楽しい」という言い方は漠然としていますよね。この「楽しい」は、ケラケラ笑っているということではなく、パスを捕る、投げる、人を抜く、トライを取るというように、上手くなることが楽しいということを教えていこうということなんです。保護者の皆さんには、ラグビーの経験者もいれば、まったく知らない人もいます。子供たちを介してラグビーのルールを知り、子供たちの成長を一緒に楽しんでいただきたいと思っています。うちのスクールは幼稚園から小学6年生まで同じコーチが持ち上がることにしており、コーチも子供たちの成長を一緒になって楽しもうとしています。ただし、自分のお子さんのコーチは、1年目だけは良いことにしているのですが、以降は変わります。やはり自分の子供が目の前にいると、必要以上に厳しくなったり、ひいき目でみてしまったり、あまり良いことは起きません。うちはその方針でやっています。
無料体験会はいつでも大歓迎レクリエーションなど企画も多数
村上 スクール生の男女比はどんな感じでしょうか。
加藤 全体で160人から170人ほどです。体験に来る人もいるので、人数は常に変動しています。女子は1割にも満たないです。ただ、去年の6年生は4人の女子がいて、男子に交じってヒーローズカップにも出場しています。
村上 昨年のラグビーワールドカップで部員数は増えましたか。
加藤 増えました。大会の最中から20人、30人と幼稚園や小学1年生が体験に来ていました。もし、新型コロナウイルス感染症の拡大がなかったら、200名を超えていたと思います。コロナ禍で体験に来る人がいなくなってしまって、それはショックでしたね。現在はコロナ対策で近畿大学の施設に部外者が入れなくなっているので、中学校のグラウンドを軸に活動しています。2部制にしたりしているので、見に来ていただき辛くなっているのですが、基本的には見学や体験は、いつでも歓迎です。
村上 「挨拶」も大切にされているようですね。
加藤 まずは挨拶。これは一貫して大事にしています。挨拶のできない子もいますから、コーチからしつこいくらい声をかけて、挨拶できるようにしています。
村上 スクールのOBには、日野レッドドルフィンズの田邊秀樹選手や、ヤマハ発動機ジュビロの小林広人選手など、トップリーガーもいますね。OB選手が来てくれることもありますか。
加藤 卒業したばかりのOBがよく来てくれます。関東のチームに行ってしまう卒業生もいるので頻繁には難しいですが、帰省してきたときに顔を出してくれます。
村上 東大阪KINDAIクラブラグビースクールの特徴を教えてください。
加藤 とても活気のあるスクールです。保護者が参加するレクリエーションもいろいろあります。年末には、生駒山に登ってバーベキューをし、正月はアイススケート。ラグビーなしの運動会もやります。幼児クラスは、年少から入れます。年少、年中、年長でひとつのグループ、小学生は6学年、計7つのグループでそれぞれがひとつラグビースクールのように活動していますので、横のつながりは強く、友達もたくさんできますよ。入部はどの学年からでも受け付けています。
個性を生かして、伸ばし育てる勝っても負けても正々堂々と
村上 ラグビーというスポーツの良さをどう感じていらっしゃいますか。
加藤 身体をぶつけあって、苦しい練習の後に結果が出てくるスポーツで、高校の時は楽しいと思ったことはなかったですね。でも、社会人になって、スクールに関わるようになって、自分も楽しいラグビーをするようになってから本当に好きになりました。ラグビーというのは不思議なスポーツで、やっているときはしんどいけど離れるとまたやりたくなる。一度プレーすれば、見ているだけではつまらなくなる。自分でやりたくなるスポーツだと思いますね。
村上 指導者として幸せを感じるのはどんな時ですか。
加藤 卒業した子供たちといろんな場所で会います。向こうから「校長、いま○○チームで頑張っています!」と声をかけられると本当に嬉しいですね。特に、ラグビー場で会うと嬉しくなります。
村上 25年前に指導を始められたときと、子供たちの変化はありますか。
加藤 技術的なことを言えば、本当に上手になりました。昔なら、スクラムハーフの子が長いパスを投げるだけで、あの子凄いなぁ~って驚いたのに、今では昔驚いた2倍、3倍の距離をみんな投げますよ。いろんな試合を見て自分たちで吸収しているようです。去年のラグビーワールドカップも熱心に見ていましたよ。
村上 指導方針には「個性を生かし、伸ばして育てる努力をする」とあります。
加藤 いろんな映像を見て自分なりに工夫するのもいいし、コーチの指示だけで動くのではなく、自分で考えて動けるプレーヤーを育てるのが理想です。なかなか難しいですけれど。
村上 チームの目標を聞かせていただけますか。
加藤 勝ちにこだわるのは良くないと考えていますが、毎年、小学5、6年生はヒーローズカップを目標にしていますし、そこはバックアップしてあげたいと思います。また、毎年11月3日に開催される大阪府のスクール・ミニ大会では、幼稚園から6年まで一日に各チームが2試合し、勝つと賞状がもらえます。ここでは勝利を目指します。しかし、それ以外の交流試合などでは、できるだけ全員が試合に出て、ラグビーを楽しめるようにしています。
村上 今後、どういうクラブにしていきたいと思っていますか。
加藤 親、コーチ、生徒が同じ方向に向かって、ラグビーを楽しんでくれたら良いと思います。勝つためだけのプレーはぜったいにしない、勝っても負けても正々堂々としていたいですね。
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保護者アンケート
1,このスクールを選んだ理由
子供と相談し子供がこちらのスクールの練習が楽しんで取り組めると言ったからです。
2,このスクールの良い点
沢山のコーチや生徒がいて色々な学びがある所
3,スクールに改善して欲しい所
改善して欲しいと思う所は特にないです。
4,お子さんの変化・スクールに入ってかわりましたか?
楽しんでラグビーに取り組んでいる事で他の事も頑張る事が出来るようになっている気がします。
5,お子さんがスクールに入って生活に変化がありましたか
以前より時間の使い方が自分でコントロール出来るようになってきました。
6,スクールを卒業してもラグビーを続けさせますか・続けて欲しいですか
激しいスポーツなだけに複雑な気持ちがあるのですが、続ける事を応援します。
7,ご自身もラグビーをしていましたか
していません。
8,ご自身もラグビーが好きになりましたか
どのスポーツよりも見ごたえがあるので好きになっています。
9,どんな大人になって欲しいですか
心身共に健康な紳士
10,スクールに入れてよかったですか
勿論よかったと思っています。
東大阪KINDAIクラブラグビースクール 保護者 岸田 昌子