「何がなんでも、この手は絶対に離さない」
小さな体が宙に浮く。伸び切った腕はちぎれんばかりだった。ジャージーを掴む指先に力がこもる。引きずられても諦めることのないその姿がかっこよかった。
4月に開催された第12回海老名市ガールズ・ラグビーフェスティバルでの一コマだ。女の子だけのラグビーイベントは、これまで撮影してきたどのラグビーとも違う風景だった。
参加したのは213人のラガールたち。関東のチームだけではなく福島や新潟、茨城や群馬、そして静岡など遠方から参加する選手もいた。
大きなカバンを背負い、新潟から母親と共にやってきたという少女は不安げな顔をしていた。地元チームの仲間たちとは違う、1日限りのチームをこの日は組む。
短い練習の後、キックオフの笛が鳴った。即席チームの動きはぎこちない。顔を見合う選手たち、誰もが一歩踏み込めないまま試合が進んでいった。
ノックオン。思うようにいかないことで不安は大きくなっていく。相手ボールからの試合再開、自分めがけて走ってくる選手に勢いよく踏み込みタックルに入った。
コンタクトをするも、相手は止まらなかった。引きづられてもその手を離しはしなかった。勢いを失った相手選手のボールめがけて仲間の選手が手を伸ばす。攻防の果てにボールアンプレアブルの笛が鳴った。
立ち上がる少女の元にチームメイトが駆け寄り、「ナイス」とハイタッチした。無言で「うん」と頷き、顔を上げる少女。その表情は嬉しそうだった。小さな成功が小さな自信になる。試合を重ねるごとにパスがつながりトライが生まれた。
思いっきりぶつかり、走る。
思いっきり悔しがり、喜ぶ。
女の子たちは表現が豊かだ。決して男子が劣っているわけではない。女の子たちが自分の色を出すのが上手ということ。撮影した写真を見返すと、どの写真もカラフルに見えた。
1日の終わりに「またね」と仲間との別れを惜しむ姿に彼女たちの大きな成長を感じた。
小さな体が宙に浮く。伸び切った腕はちぎれんばかりだった。ジャージーを掴む指先に力がこもる。引きずられても諦めることのないその姿がかっこよかった。
4月に開催された第12回海老名市ガールズ・ラグビーフェスティバルでの一コマだ。女の子だけのラグビーイベントは、これまで撮影してきたどのラグビーとも違う風景だった。
参加したのは213人のラガールたち。関東のチームだけではなく福島や新潟、茨城や群馬、そして静岡など遠方から参加する選手もいた。
大きなカバンを背負い、新潟から母親と共にやってきたという少女は不安げな顔をしていた。地元チームの仲間たちとは違う、1日限りのチームをこの日は組む。
短い練習の後、キックオフの笛が鳴った。即席チームの動きはぎこちない。顔を見合う選手たち、誰もが一歩踏み込めないまま試合が進んでいった。
ノックオン。思うようにいかないことで不安は大きくなっていく。相手ボールからの試合再開、自分めがけて走ってくる選手に勢いよく踏み込みタックルに入った。
コンタクトをするも、相手は止まらなかった。引きづられてもその手を離しはしなかった。勢いを失った相手選手のボールめがけて仲間の選手が手を伸ばす。攻防の果てにボールアンプレアブルの笛が鳴った。
立ち上がる少女の元にチームメイトが駆け寄り、「ナイス」とハイタッチした。無言で「うん」と頷き、顔を上げる少女。その表情は嬉しそうだった。小さな成功が小さな自信になる。試合を重ねるごとにパスがつながりトライが生まれた。
思いっきりぶつかり、走る。
思いっきり悔しがり、喜ぶ。
女の子たちは表現が豊かだ。決して男子が劣っているわけではない。女の子たちが自分の色を出すのが上手ということ。撮影した写真を見返すと、どの写真もカラフルに見えた。
1日の終わりに「またね」と仲間との別れを惜しむ姿に彼女たちの大きな成長を感じた。